FX外国為替情報のKlug(クルーク)
為替、海外投資でハイリターンを得るためのニュース、レポート、コラムを掲載

第354回 巨大な需要から目をそらすな!(1/3)

4月14日午後9時26分頃、熊本県益城町付近を震源とする最大震度7の地震が発生し、その後も大規模な余震が続いた。そして、16午前1時25分頃、熊本県熊本地方でマグニチュード7.3の地震が発生し、大きな被害が出ている。さらに、午前4時前には阿蘇地方を震源とする地震で震度6強を再び観測。
 熊本地震の被害は、想像以上に大きい。筆者は熊本県の阿蘇山から西に40キロほど離れた山鹿市で生を得たため、阿蘇村の阿蘇大橋が崩れ落ちた光景をTVで視聴し、ショックを受けてしまった。阿蘇山に向かう際に、普通に通っていたあの橋が、土砂崩れにより崩落してしまった。
今回の地震で特に気になったのが、熊本市民病院や宇土市役所、大津町役場など、公共建築物で倒壊の恐れが出ていることだ。熊本県によると、熊本市民病院には多数の負傷佐賀運び込まれ、治療を受けているのだが、1階の天井が約2m四方に渡り崩れ落ち、更に建物が傾いているとの情報がある。
 宇土市役所は、倒壊の恐れがあるとして現地の警察が入った。職員は全員、避難しているとのことである。
 大津町役場も、建物の一部が崩れ落ち、職員が避難。敷地内にある別の建物に、災害対策本部が置かれ、救援活動が行われている。
筆者は14日の地震発生の翌日、長崎を訪れたのだが、現地の方が、
「九州で、こんな大きな地震が起きるとは思っていなかった」
 と、語っていたのが大変印象的だった。
 結局のところ、日本国に住んでいる以上、大地震の脅威からは逃れられない。
 特に、病院や市庁舎など、実際に大地震が発生した際には治療や救援の「拠点」となる建造物は、全国的に早急な耐震化工事が必要だ。何しろ、震災発生時に病院や行政機関までもが倒壊してしまうと、救援活動が大きく滞ることになってしまう。救援の遅れは、人の命にかかわる。
五年前の東日本大震災発生後、現内閣官房参与、京都大学大学院の藤井聡教授が「国土強靭化」の原案を書きあげ、自民党政権下で「国土強靭化基本法」が成立した。とはいえ、現実には予算が十分に使われておらず、日本国の強靭化が着実に進んでいるとはお世辞にも言えない状況だ。
 そして、日本国民や日本の政治が対応しようが、対応しまいが、我が国では容赦なく大地震という自然災害が到来する。我が国で、国土強靭化に背を向ける政治家は、自らの義務を果たしているとはとても言えない。
 本稿執筆時点でも、未だに九州で余震が続いている。
 14日以来、震度5弱を超える地震が14回も起きたのだ。信じられないほどの大地震の「頻発」である。
 一連の熊本地震で、すでに40名以上の死亡が確認されている。
 先の長崎の方の台詞ではないが、九州は比較的「地震が少ない」と言われていた。とはいえ、現実は違った。日本国に住んでいる以上、大地震から逃れることはできないことが、改めて理解できた。
 それにも関わらず、日本政府や政治家、いや「日本国民」は大地震に対する備えを疎かにしてきた。先にも触れたが、宇土市役所のような「救援活動の拠点」になるべき建造物までもが、倒壊の危機に瀕しているのだ。

最新の三橋貴明の「経済記事にはもうだまされない!」

三橋貴明(みつはし・たかあき)

三橋貴明(みつはし・たかあき)

1994年、東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。
外資系IT企業ノーテルをはじめ、NEC、日本IBMなどに勤務した後、2005年に中小企業診断士を取得、2008年に三橋貴明診断士事務所を設立する。現在は経済評論家、作家として活躍中。
インターネット掲示板「2ちゃんねる」での発言を元に執筆した『本当はヤバイ!韓国経済―迫り来る通貨危機再来の恐怖』(彩図社)が異例のベストセラーとなり一躍注目を集める。同書は、韓国の各種マクロ指標を丹念に読み解き、当時日本のマスコミが無根拠にもてはやした韓国経済の崩壊を事前に予言したため大きな話題となる。
その後も、鋭いデータ読解力を国家経済の財務分析に活かし、マスコミを賑わす「日本悲観論」を糾弾する一方で、日本経済が今後大きく発展する可能性を示唆し「世界経済崩壊」後に生き伸びる新たな国家モデルの必要性を訴える。
崩壊する世界 繁栄する日本』(扶桑社)、『中国経済がダメになる理由』(PHP研究所)、『ドル崩壊!』 など著書多数。ブログ『新世紀のビッグブラザーへ blog』への訪問者は、2008年3月の開設以来のべ230万人を突破している(2009年4月現在)。

メールマガジン

山岡和雅が毎日発行!
外国為替ディーラーの心の中

毎日の為替相場を、市場参加者の目を通して判り易く解説。為替ディーラーの本音は?【まぐまぐ殿堂入り】

バックナンバー

朝刊 ニューヨーク為替市場レポート
米国市場の動きを、朝一番に配信!! FX、外国為替、米国株、米国金利など、テレビやWEBサイトでは得られないニューヨーク金融市場情報のほか、アナリストの独自解説も配信します。

バックナンバー

powered byまぐまぐトップページへ

URL変更のお知らせ

KlugFXのURLはhttp://klug-fx.jpへ変更となります。お気に入りやブックマークなどに登録されているご利用者さまは、お手数ですが下記の新URLへの変更をお願いいたします。

http://klug-fx.jp