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株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド

とれんど捕物帳 FRBの株主対策に期待か? 米中首脳会談は前向きなコメントには期待も

配信日時
2018年12月1日(土)08:45:00
掲載日時
2018年12月1日(土)08:55:00

 今週のドル円は一時114円を付けたものの結局、114円台を固めることなく伸び悩んでいる。ただ、下押しすることもなく113円台を維持しており、リバウンドの流れは堅持しているといったところであろう。

 今週最大の分岐点はNYエコノミッククラブで行われたパウエルFRB議長の講演に対する市場の反応であったと思われる。議長は「政策に既定路線はなく、金利は中立レンジをやや下回る」と述べたほか、利上げの影響は不確実で顕在化に1年以上かかる可能性にも言及した。前日にクラリダ副議長は「漸進的な利上げが適切」と発言していたが、それよりも引き締めに慎重になっている印象も感じられ、市場ではサプライズ感が強かった模様。市場は急速にドル売り・株高を強め、米国債利回りも10年債が一時3%の節目を下回った。

 市場は来年の利上げを1回で織り込み始めているようだ。9月に示されたFOMCメンバーの来年の利上げ予想は3回ということを考えると、市場はだいぶ利上げ期待を後退させている。FRBが本当に市場が思うほど慎重になったのかは懐疑的な見方もあるようだが、全体的に米景気の先行きに対する市場のモメンタムが落ちているのであろう。もしかすると勝手に市場がFRBの意図を忖度しているだけなのかもしれない。

 もし、FRBに変化があったとすれば、最大のポイントは10月からの株急落であろう。IT・ハイテク株など株式市場を押し上げた成長株中心に急激に崩れた。さすがのFRBも“ヤバ~”と思ったのかもしれない。FRBに限らず各国の中央銀行は「株なんか見て、金融政策はやっていない!」と豪語しているが、それは建前であろう。以前も述べたが、特に米国の場合、米家計が保有している金融資産のうち株・投資信託の割合は48%となっている。株式や投資信託を保有している世帯の割合もかなり高めだ。

 株急落が家計の消費に対するセンチメントに影響しないはずがない。GDPの約7割を占める米個人消費が失速すれば、ほぼ間違いなく景気も失速だ。おそらく世界経済もであろう。リーマンショック以降のFRBの金融政策は、バーナンキ及びイエレン議長とも、景気対策というよりも株主対策と位置づけたいくらいだったが、道徳的には別として、それはそれで間違っていなかったのかもしれない。果たして今回、FRBがどう乗り切って株を再度浮揚させるか、パウエル議長の手腕に注目したい。恐らくホワイトハウスはもっと気が気ではないであろう。

 ちなみに、主要国で唯一「株買う中央銀行」を標榜している日銀についての評価は歴史に委ねよう。「当時としては最先端の戦略だった!」と評価されるかもしれない?

 さて来週だが、12月1日の米中首脳会談を受けての市場の反応次第といったところかもしれない。どうなるかは誰もわからないであろう。市場も、最終合意や全面解決を期待している向きはほぼ居ないであろう。北朝鮮の時の様に、守れない約束を取り付けてお茶を濁すぐらいが精々かもしれない。ただ、解決に近づくような何らかの前向きなコメントは出てくる可能性もあり、それに対して市場がどう反応するかがポイントとなろう。

 株式が無難な反応を示すようであれば、ドル円は底堅く推移するものと見られる。年末にかけてのドル需要もあるので崩れることはないと期待するが、上値は重いであろう。来週のドル円も今週同様に膠着した展開になるのかもしれない。そのほか、パウエルFRB議長の議会証言や週末には米雇用統計も控えている。

 ドル円の想定レンジは112.50~114.50円を想定。スタンスは「やや強気」を継続する。

()は前週
◆ドル円(USD/JPY) 
中期 上げトレンド継続
短期 →(↓↓)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 中立継続
短期 ↑↑(↑↑)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 中立継続
短期 →(↓↓)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 上げトレンド継続
短期 ↑(→)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 中立継続
短期 →(→)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↓↓(↓)

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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