FX外国為替情報のKlug(クルーク)
為替、海外投資でハイリターンを得るためのニュース、レポート、コラムを掲載

みんかぶFXとの統合のお知らせ

平素はKlugFXをご利用いただきありがとうございます。KlugFXは12月8日をもって、みんかぶFX(https://fx.minkabu.jp/)と統合いたします。KlugFXをご利用いただいているユーザーの皆様には、みんかぶFXをご利用くださいますようお願い申し上げます。

株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド

とれんど捕物帳 米長期金利上昇と株式の動向に注目

配信日時
2018年11月10日(土)08:45:00
掲載日時
2018年11月10日(土)08:55:00

 今週も株式の買い戻しが続く中、ドル円は底堅い展開が続き114円台まで上昇する場面が見られた。さすがに115円を試す勢いまではないものの下値は切り上げて来ている印象がある。今週の最大イベントは米中間選挙であっただろう。結果は上院は共和党が過半数を維持した半面、下院では民主党が過半数を奪取した。大方の予想通りであった。

 下院で民主党が過半数を奪取した場合、今後のトランプ大統領の政権運営に支障が出るとの見方から市場は大きく動揺するとの予想も出ていたが、結局、翌日のダウ平均は500ドル超急伸していた。ある程度予想されていたことでもあり、市場はとりあえず無難に消化した模様。なかには今回の選挙結果が逆に、トランプ大統領が2020年の再選に向けて経済により力を入れてくるとの解説もあった。

 今後のトランプ大統領の政権運営は難しくなる可能性はあるが、インフラ拡充は推進が予想される。民主党もその点では共和党と一致しており、ペロシ下院民主院内総務はインフラ問題では譲歩できる点があり、トランプ大統領と協議したいと述べていた。民主党はインフラ投資で雇用を創出したいと考えているようだ。一方、共和党が目指す減税第2弾はさすがに困難も想定される。ただ、減税第2弾に関して市場がどれだけ期待感を持っているかは正直懐疑的な面もある。

 そのほか今週はFOMCがあった。大方の予想通り政策金利は据え置かれ、声明では「更なる漸進的な利上げを想定」との見解を繰り返している。変化があったとすれば、設備投資に関して「急速なペースから緩やかになった」との表現に変更になった点。ただ、全体的に概ね変化はなく従来通りに12月利上げは示唆する内容であった。株急落やトランプ大統領からの圧力など様々ノイズがあったが、FRBは中立水準までは利上げを続けるとのスタンスは変更していないようだ。今後探らなければならないポイントは、中立水準とはどの辺りなのかという点であろう。

 それ以外に個人的に少し気になる動きが今週見られている。米国債利回りの上昇だ。気がつけば米10年債利回りは10月の高値水準に戻している。米30年債入札が不調だったこともあるが、最大の原動力は株の買い戻しであろう。10月の世界的な株急落の要因として言われていたのが、米国債利回りの急上昇だ。ただ、今週は株買戻しと伴に米国債利回りも上昇している。直近、何度か“米経済の線香花火は最後の散り菊にはまだ程遠い”とし、年末にかけて長期金利の上昇と伴に米株も上昇した場合、ドル円も上値を目指すとの見通しを示してきた。

 IT・ハイテク株は依然として不安定な動きを見せているものの、来週以降年末にかけて、米株が長期金利上昇を克服できるか注目したい。もし、その動きを見せれば、ドル円は115円台を目指すであろう。9月の日本の投資家による米国債の買い越しは2年余りで最大となっていたようだが、日本の投資家にとっては最もハッピーシナリオを期待したい。なお、米大手金融の調査によると意外にファンド勢はIT・ハイテク株のロングポジションを解消していないらしい。

 11月はドル高が多い月ではあるが、今年はそれがない可能性も指摘されている。その一方で、FRBの利上げが今後も続くことが予想され、ドル資産は更に魅力的になることもあって年末にかけてのドル需要が旺盛に出るとの見方も根強い。

 さて来週だが、イベントとしては米消費者物価など重要指標もいくつか発表になるが、欧州の動向が注目される。英EU離脱交渉は依然としてアイルランド国境問題で解決の糸口が見つからない状況だ。ただ、今週報道が流れていたが、メイ英首相が11日日曜日に臨時閣議を招集し、それを経てラーブ英離脱担当相とEUのバルニエ首席交渉官が会談し、完全な離脱合意と政治宣言の概要が発表される可能性も高いと伝わっている。市場がどう受け止めるか注目される。また、イタリア予算案に関する同国政府と欧州委員会とのせめぎあいも何らかの解決の糸口が出るか注目される。

 このところ英EU離脱問題に関しては楽観的な見方も出ており、ポンドは買い戻しが優勢となっている。ただ、市場からは「噂で買って事実で売る」展開も警戒されているようだ。合意できたとしても、英議会がどう反応するかも不透明で、その場合、メイ首相の進退問題に発展する可能性もあり、不安定になる可能性も留意される。欧州通貨売り・ドル買いのシナリオも想定されるが、株式市場がネガティブな反応を示さなければ、ドル円は底堅さを堅持することも期待される。上値追いはまだ難しいものの、ドル円は底堅い動きを引き続き期待したい。

 なお、米決算発表はピークアウトしたが、引き続き株式市場の動向は注視される。

 ドル円の想定レンジとしては112.50~114.50円を想定。スタンスは「やや強気」に変更。

()は前週
◆ドル円(USD/JPY) 
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↑↑↑(↑↑)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↑↑(↓↓↓)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↑↑(↓↓↓)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↑↑↑(↓)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓(↓↓)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↑↑↑(↓↓)

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

過去記事カレンダー

2018年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2017年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2016年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2015年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2014年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2013年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2012年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2011年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2010年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2009年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2008年 2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

メールマガジン

山岡和雅が毎日発行!
外国為替ディーラーの心の中

毎日の為替相場を、市場参加者の目を通して判り易く解説。為替ディーラーの本音は?【まぐまぐ殿堂入り】

バックナンバー

朝刊 ニューヨーク為替市場レポート
米国市場の動きを、朝一番に配信!! FX、外国為替、米国株、米国金利など、テレビやWEBサイトでは得られないニューヨーク金融市場情報のほか、アナリストの独自解説も配信します。

バックナンバー

powered byまぐまぐトップページへ