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今週のまとめ7日9日から7月13日の週

配信日時
2018年7月14日(土)07:50:00
掲載日時
2018年7月14日(土)08:00:00

 9日からの週は、ドル買いが優勢だった。週明けは前週からの流れを受けてドル安の動きもみられたが、その後は連日のドル高相場となった。ドル指数は95台を回復。米政府が2000億ドル規模の対中国追加関税品目リストを公表、中国も対抗措置を講じるとしており、貿易戦争は深刻化している。しかし、株式市場の下落は一時的にとどまり、その後は米ナスダック指数が最高値を更新するなどリスク動向は良好。NATO首脳会談では欧州の同盟国が国防予算を増額することでトランプ大統領の要求をのんだ。英国ではEU離脱担当相に加えて外相が辞任した。その後公表されたEU離脱方針(白書)では、穏健な離脱の方針が示された。英独経済指標は弱めの結果。総じて米国第一を標榜するトランプ大統領の強気姿勢が目立つ格好となり、世界的に相手国には不利な状況となっている。この週のドル買いが、先週の動きに対する調整にとどまるのか、米国買いといったテーマ性があるものなのか。判断は来週の動きにゆだねられそうだ。


(9日)
 東京市場は、小動き。ドル円は23銭ほどの値動き、特に午後には膠着状態が続いた。週明けは先週末の米雇用統計のイベント通過で、新規投資フローも散見され、リスク警戒感は落ち着いた。アジア株式市場が堅調なことを受けて、クロス円がしっかりとした値動きだった。ブレグジットに絡んでEU離脱担当相と同副大臣が辞任したが、ポンド売りは限定的だった。

 ロンドン市場では、ポンドや豪ドルが堅調。前週末の米株が上昇した流れを受けて、週明けの東京、アジア株式市場も上伸した。欧州株も買いが先行し、足元でもプラス圏での取引が続いている。リスク動向は良好な週明け相場となっている。加えて、ポンドにとってはメイ英首相の不信任投票は目先は回避されるとの見方が下支え。豪ドルはリスク動向の好転を受けた買いが顕著。ポンド円は147円台後半まで、豪ドル円は82円後半まで上昇。ユーロ円は130円台乗せ、ドル円は110円台前半での揉み合い。

 NY市場では、ドル買いが優勢。貿易問題への懸念一服で、米株式市場でダウ平均が大幅高となっていることや、米国債利回り上昇がドルをサポート。また、英国でジョンソン外相が辞任しており、対ポンドでのドル高もフォローに。ドル円は110.90近辺まで上昇。ユーロドルは1.1735近辺まで一時下落。ポンドドルは英外相辞任報道で1.31台まで一時下落。ポンド円は146円台前半に下落。

(10日)
 東京市場は、ドル円が堅調。前日の米株の大幅高を受けて日本株や中国本土を除くアジア株も上昇。リスク選好の動きとなった。ドル円は仲値絡みのドル買いもあって111円台乗せ。高値を111.20近辺まで伸ばした。ユーロ円も130円台前半から後半へと堅調。ポンド円は前日のNY後半のジョンソン外相辞任が響いたが、ポンドドルは揉み合い、ポンド円は小高い。

 ロンドン市場では、ドル買いが優勢。ポンドが反発する場面があったが、英鉱工業生産の弱い結果を受けて下落。ユーロも独ZEW指数が弱く下押し。ドル円が高値を伸ばし、豪ドルが安値を更新と対ドルで各主要通貨が弱い動きを示している。米株先物や欧州株が続伸しており、今週の米企業決算への期待など、ポジティブなムードがドル買いを誘っていた。ドル円は111円台前半での推移。ポンドドルは一時1.33台乗せも、1.3230近辺まで反落。ユーロドルは1.17台半ばから1.17台割れへ。

 NY市場では、株高とともに円安も引き際にドル円が下落。前日に引き続き株式市場が堅調で、ドル円は111円台での取引が続いた。貿易問題への懸念が一服したことが背景。しかし、引け際に米当局が2000億ドル相当の対中関税品目リストを公表する方針との報道で、ドル円は一時111円を割り込んだ。ユーロドルは買い戻しが優勢で、1.1745近辺まで上昇。ポンドも下げ一服。ただ、市場では米国とEUの関税問題がドイツ景気回復にブレーキをかけることが懸念されている。ポンドにとっては8月利上げ期待とEU離脱をめぐるぐ透明感が交錯。

(11日)
 東京市場は、ドル売りが一服。前日NY市場引け際の米追加関税リスト公表の報道を受けて朝方はドル円が110.77レベルまで下落した。その後は、米株先物や日経平均が朝方の下げ幅を縮小する流れとなり、ドル円も111.14近辺まで反発した。クロス円も買い戻しに。ユーロ円は130円割れから130.40台まで上昇。

 ロンドン市場は、ドル買いが優勢。東京市場でドル売り一服となった流れを受けて、ロンドン勢もドル買い優勢に。ドル円は欧州株が下落するなかで111.28近辺に高値を伸ばした。ユーロ円は130円台前半で底堅く推移。トランプ米大統領がドイツの対露エネルギー政策を非難したことで、ユーロドルは1.17台割れとなる場面があったが、ユーロ円の下げは限定的。ポンド円は147円台前半から半ばでの取引。ポンドドルは1.32台で上下動。豪ドルは米中貿易戦争への警戒感で対ドルでは軟調も、豪ドル円は82円台前半にとどまった。

 NY市場では、ドルが一段高。ドル円は112円台へと急上昇した。米中貿易戦争が懸念される割には底堅い動き。米株の下落にも円買いの反応は限定的。ユーロドルは1.1665近辺まで一段安。ただ、一部報道でECBメンバーの一部には来年7月の利上げの可能性もあると報じられており、ユーロの下支えとなる面があった。ポンドドルも売りに押されたが、市場では8月利上げ観測が根強い。カナダドルは上下動。カナダ中銀が予想通り利上げを発表、声明でも強いインフレ見通しが示され、カナダ買いに。しかし、原油相場が大幅安となるとカナダ売り方向に転じた。

(12日)
 東京市場では、ドル高から円安への流れ。ドル円は朝方に111円台へと調整売りが入ったが、再び112円台に乗せると112.30台まで高値を伸ばした。日経平均も上昇。株高と円安の連携がみられた。ユーロ円が130円台後半から131円台前半に上昇するなど、クロス円も総じて買われた。東京市場ではドル高から円安への移行がみられた。

 ロンドン市場で、ドル円は112円台後半へと一段高。序盤は欧州株高とともに円売り圧力が優勢だったが、取引中盤にはドル買いの面もみられた。NATO首脳会談後の会見で、トランプ米大統領は。NATOの同盟国は国防支出の増額に合意、NATOに対する米国のコミットメントを強力に維持、などと述べており、会談の成果に満足げだった。ユーロドルは1.16台後半に上昇後、1.16台半ばまで下落。ポンドドルも1.32台前半から1.31台後半へと下押し。ただ、ユーロ円やポンド円の買い圧力も継続しており、ドル買いの動きは限定的。メイ英首相はEU離脱案の白書を公表した。EUとの自由貿易圏の創設など穏健なEU離脱を模索する内容となっているが、EU側の反応待ちとなっている。

 NY市場では、株高と円安がドル円をサポート。米株が上昇するなかで、ドル買いは一服したもののドル円は112円台半ばで底堅く推移した。ユーロドルは1.16台後半、ポンドドルは1.32台前半へと買い戻された。ユーロ円は131円台前半、ポンド円は148円台後半とこの日の高値圏での揉み合い。6月米CPIは前月比が+0.1%と伸び悩んだが、前年比は+2.3%と予想通り。市場での利上げ観測に水を差す結果とはなっていない。パウエルFRB議長は、「経済は良好」と述べる一方で「インフレ目標は完全に達成されていない」と述べたが、目立った反応はみられず。

(13日)
 東京市場は、ドル円の上昇が継続したが、値動きは限定的。ドル円は112.77レベルまで上昇したあとは、112円台後半での揉み合いに。日経平均が一時500円超の上昇となり、リスク選好の相互作用がみられた。ただ、値幅は30銭未満と限定的。三連休を控えて積極的な売買は手控えられていた。ユーロ円などクロス円も堅調地合いだが、小動き。

 ロンドン市場では、ドル買いが先行。ポンドドルが1.31台前半へ下落する動きに、ユーロドルも1.16台前半へと下押し。ドル円は112.80近辺に高値を更新した。欧州株は続伸で取引を開始したが、欧州通貨でのドル買い圧力にクロス円は下落している。豪ドルも対ドル、対円ともに反落。トランプ米大統領がメイ英政権の穏健なEU離脱方針を批判したことが蒸し返され、ポンド売りにつながったもよう。ドル円はクロス円に押されて一時112.42近辺まで反落した。

NY市場はドル買いが一服。ここ数日、NY時間に入るとこの展開が続いている。ドル円も伸び悩む動きとなったものの下押す動きまでは見られず、112円台は維持されている。下値ではマクロ系ファンドなどの買いオーダーも観測されていたようだ。FRBが半期に一度の金融政策報告を議会に提出し、漸進的な利上げの必要性に言及したほか、貿易問題の緊迫化のリスクも指摘した。しかし、特に目新しい内容でもなく、為替市場の反応は限定的に留まった。

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