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とれんど捕物帳 次第に貿易問題への反応に変化も?

配信日時
2018年7月7日(土)08:40:00
掲載日時
2018年7月7日(土)08:50:00

 今週のドル円は膠着状態が続いた。米景気や利上げ期待は温存され日米の金融格差拡大期待から上値をトライしたい気持ちがある一方で、貿易問題が態度を慎重にさせているといったところであろう。週間のドル円のレンジは1円強に留まっている。111円台には乗せるものの戻り売りに押される半面、下値での押し目買いが根強く110円台は維持されている。今週は米独立記念日を挟んだといった点もあるのかもしれない。

 膠着した相場だったが、一つ大きな収穫はあったと思われる。貿易問題に対するネガティブな反応が次第に緩んできている兆候も見られる点だ。なかなか米中は妥協点を見出すことができないのであろう。トランプ大統領は対中制裁関税措置をお約束通り7月6日付けで発動させた。中国も即座に報復措置の実施を発表している。ただ、市場はその前夜も含めて意外に冷静な反応をしている。ドル円の下げも限定的だった。

 直接影響する個別企業は別として、経済全体に対する貿易問題の影響がまだ未知数のためか、それとも単に市場は飽きたのか。個人的には後者のような気もしなくはない。長丁場の話になりそう面もあることから、次の情報を待ちたいところではある。以前も指摘したが、市場には意外に理屈抜きの動きが度々見られる。

 さて来週だが、引き続き相場がファンダメンタルズに戻せるかこうかが焦点であろう。ドル円は今週同様に株にらみの展開も予想される。米株式市場が再度上向きの兆しを見せるようであれば、ドル円は上値余地があるのかもしれない。底堅さは今週確認できている。

 少し気になるのが米国債利回りのイールドカーブのフラット化が続いていることだ。2年債と10年債利回りの格差は30ベーシスポイントを割り込んできている。教科書的にはイールドカーブのフラット化は、先行き景気減速が予想され、長期債利回りが短期債ほど上がらない時に発生するということになっているが、今回は少し違うような印象もある。ベアフラット化というが、短期ゾーンの利回りがやたらと上がっているためだ。FRBが予想以上にタカ派な面もあるが、財政拡大で米財務省証券(TB)の発行量が増加しているため、需給関係から利回りが上昇している要因が大きい。

 通常、フラット化はドル円にとってはネガティブ要因であることがこれまで多く見受けらているが、今回は少し違うであろう。過度に心配する必要はないのかもしれないが、留意はして置きたいところではある。

 そのほか、来週は米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。食品とエネルギーを除いたコア指数で前年比2.3%が予想されている。強めの予想ではあるが、FRBは既に年内あと2回の利上げを示唆していることから、よほど強い数字でもない限り、大きな反応にはならないのかもしれない。ただ、市場の流れ次第では背中を押す可能性は留意したい。

 想定レンジとしては、109.50~112.00円を想定。スタンスは「やや強気」を継続。

()は前週
◆ドル円(USD/JPY) 
中期 上げトレンド継続
短期 ↑(→)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 中立継続
短期 ↑↑(↓↓)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 中立継続
短期 →(↓↓)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓(↓↓↓)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 →(↓↓)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓(↓↓)

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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