FX外国為替情報のKlug(クルーク)
為替、海外投資でハイリターンを得るためのニュース、レポート、コラムを掲載

今週のまとめ6日25日から6月29日の週

配信日時
2018年6月30日(土)07:50:00
掲載日時
2018年6月30日(土)08:00:00

 25日からの週は、引き続き政治関連の話題に相場が振り回された。米国は知的財産権をめぐる安全保障を盾に、中国の対米投資を制限するとした。しかし、中国のみではなく全体での枠組みにとどめるとの方向に落ち着いた。ただ、週末にはトランプ政権がWTO脱退を模索との一部報道も。株式市場は売り優勢となるなかで、神経質に上下動。また、28-29日のEU首脳会議では移民問題をめぐりイタリアや東欧諸国の不満が強まり、合意形成が困難との見方が広がった。しかし、合意に達したとの報道でユーロ買いが強まる場面があった。ただ、米通商問題、欧州の移民問題、英国のEU離脱問題など本質的には未解決となっており、今後の情勢はまだ流動的になっている。為替市場は、全般にドル買いが優勢だった。ドル円は109円台前半から110円台後半へ、ポンドドルは1.32台後半から1.30台半ばへとドル高が進んだ。ユーロドルは1.17台から1.15台前半まで下落したが、EUサミット合意報道で1.16台後半まで反発する神経質な上下動だった。

(25日)
 東京市場は、ドル円が下落。朝方報じられたトランプ大統領による欧州に対する追加関税示唆、さらに中国企業による米ハイテク企業への投資を制限する計画との報道もあった。110円ちょうど近辺から午前中には109.50割れとなった。その後も上値は重い。日経平均が後場に200円超安、米債利回り低下とリスク回避の動き。ユーロ円は128円台前半から127円台前半へと下落、ユーロドルも1.1650割れへと軟化。

 ロンドン市場では、円買いが先行。米国が中国企業による米ハイテク企業への投資を制限する計画との報道で、リスク回避ムードが広がった。ただ、東京市場での円高の流れはロンドン序盤まで。その後はユーロの買戻しが入るなど神経質に売買が交錯している。欧州株は下げ幅をじりじりと拡大しているが円高一辺倒の相場にはなっていない。ドル円は一時109.38レベル、ユーロ円は127.29レベルまで安値を広げた。ユーロドルは1.16台で下に往って来い。独Ifo景況感指数は101.8と前回の102.3から低下も、ユーロ売りは限定的。

 NY市場では、ドル円が神経質な振幅。貿易問題への懸念が根強いなか、序盤には109.35近辺まで下落。29日にムニューシン米財務相が安全保障を背景に米企業に対する中国の投資を制限する提案を行う見込みが報じられている。一方、終盤にはナバロ米NTC委員長が中国や他国からの米国への投資を規制する計画はない、と市場に落ち着くように求めたことで、ドル円一時110円台を回復。しかし、110円台は定着せず反落。ユーロドルは買い戻しが続き、1.17台を回復。ポンドドルは1.32台後半に上昇。全般的にはドル売りが優勢だった。

(26日)
 東京市場では、ドル円が軟調。米中通商摩擦への警戒感で頭が重い。前日のナバロ米NTC委員長発言を受けて上昇を消している。ドル円は一時109.37近辺まで下落。午後には株式市場の回復も109円台半ばでの揉み合いと戻りは限定的。

 ロンドン市場では、ドル買いが優勢。ドル円は一時109.80近辺まで上昇。米債利回り上昇に反応した。ユーロドルは1.17台を下回り、1.1650付近まで下落。欧州株は堅調も、ユーロ円は128円割れと軟調。ポンドは英次期金融政策委員のハスキル氏のハト派発言で下落。同氏はタカ派のマカファティー委員の後任。ポンドドルは1.32台後半から前半へ、ポンド円は145円台半ばから一時145円割れに。

 NY市場では、ドルの買戻しが優勢。ハセット大統領経済諮問委員会(CEA)委員長の発言も伝わっていた。委員長は「不透明なのは市場にとって良くない。米国は中国やEUが関税を引き下げるための良い策を持っている」と発言。前日のナバロNTC委員長に続いてトランプ政権が市場の動向を気に掛けているもよう。ドル円は一時110.20近辺まで上昇。ユーロドルは1.1635近辺まで戻り売りに押された。ユーロにとってはEUサミットに向けて移民問題の協議への不透明感も。

(27日)
 東京市場は、ドル円が軟調。朝方に110.20近辺まで再び上昇したが、上値重く反落。仲値前後に大口売りが持ち込まれて110円割れから109.77レベルまで下落。日経平均の下落とともにアジア株式市場が軟調となり、リスク警戒の面も。ユーロ円は128円台前半から一時128円割れと上値が重かった。

 ロンドン市場は、株式動向をにらんで神経質。序盤は株安とともに円買いが優勢。その後、主要欧州株価指数が上げに転じると円買いは一服。NY市場を控えて再び円買いと忙しい動き。ドル円は109円台後半での上下動。ユーロ円は128円割れから127.60近辺へ、ポンド円は145円台前半から一時144.80近辺まで下落。欧州通貨はあすからのEUサミットを控えてやや売り圧力がみられた。ユーロドルは1.16台後半から前半へ、ポンドドルは1.32台前半から1.31台後半へと軟化。

 NY市場では、ドル買いが強まった。トランプ大統領が「中国投資制限で最も厳しい措置は取らないと決定した」とツイートしたことで雰囲気が一変、ドル円は一時110円台半ばまで上昇。ただ、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が「トランプ大統領は中国に対して姿勢を緩めていない」との発言もあり、次第に米株式市場が戻り売りに押される中、ドル円も110円台前半で伸び悩んだ。ユーロドルは一時1.1540近辺、ポンドドルは1.31台前半まで一段安。

(28日)
 東京市場は、リスク回避ムードが後退。ドル円は日経平均の下落とともに110円割れとなった。市場では実需絡みに売りとの観測もあった。しかし、午後に入ると日経平均が上昇に転じる場面があり、ドル円は110.20-30レベルへと買い戻されている。ユーロドルは1.1550-80でのレンジ取引。NZ中銀は政策金利を予想通り据え置いた。声明では今後のCPIの上昇の可能性が指摘され、NZドル買い反応も、続かず。

 ロンドン市場は、EUサミットを控えて調整ムード。序盤はドル買いとともにユーロやポンドが安値を広げており、EUサミットへの不透明感が反映される動きとなった。欧州株は次第に下げ幅を拡大している。しかし、ユーロには買戻しの動きが入り、ポンドも下げ一服。ドル円は110円台前半での上下動。ユーロドルは1.15台前半に下押しされたあと、1.16手前水準まで反発。ポンドドルは1.30台後半に下落したあとは1.31付近が重くなっている。EUサミットは移民問題が主要テーマ、英国のEU離脱法案についても議論される予定。

 NY市場では、ドル円が上昇。貿易問題については具体的な材料はないが、米財務省が明日、対米投資の制限に関する報告書を公表すると見られており、その内容を確認したい雰囲気もあったようだ。米国への投資規制に関しては、当初市場が警戒していたよりは緩めの内容になるとの期待感も。米株が反発するなかで、ドル円は110.65近辺まで上昇。ユーロドルは取引後半に1.15台半ばまで再び軟化。EUサミットでの移民問題での合意に悲観的な見方も。

(29日)
 東京市場では、ユーロ相場が急伸。トゥスクEU大統領が、EUサミットで移民問題が合意したと発言したことに反応した。同問題については、コンテ・イタリア首相がダブリン合意の修正がなければ合意しないと強く反発を示しており、共同会見が遅れるなど、かなり深刻な状況となっていただけに、合意報道に一気にユーロ買いが広がった。ユーロドルは1.16台後半、ユーロ円は129円台乗せに。ドル円は一時110.79レベルまで買われ、その後は110円台後半での取引。

 ロンドン市場は、神経質な上下動。EUサミットでの移民問題での合意との報道を受けて欧州株は堅調にスタート。ドル円、ユーロドル、ユーロ円などは東京市場からの高値圏で取引を開始した。さらに、英GDP確報値が上方修正されたことでポンド買いが広がった。ポンドドル1.31台後半、ポンド円145円台後半へと上昇。対ユーロでも値を戻した。しかし、一部報道で、トランプ政権がWTO脱退を模索、と伝わると米株先物や欧州株が上げを削った。為替市場でも円買い圧力がかかり、ドル円は一時110.50割れ、ポンド円は145円台前半、ユーロ円は128円台後半などへと反落。

 NY市場でドル円は終盤に入って伸び悩んだものの、一時110.94円近辺と111円手前まで上昇した。全体的にはドル売りが優勢だったが、円安の動きも見られドル円は堅調に推移。しかし、米株式市場がひかけにかけて急速に戻り売りに押されたことでドル円も伸び悩んでいる。

過去記事カレンダー

2018年1月2月3月4月5月6月7月     
2017年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2016年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2015年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2014年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2013年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2012年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2011年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2010年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2009年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2008年 2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

メールマガジン

山岡和雅が毎日発行!
外国為替ディーラーの心の中

毎日の為替相場を、市場参加者の目を通して判り易く解説。為替ディーラーの本音は?【まぐまぐ殿堂入り】

バックナンバー

朝刊 ニューヨーク為替市場レポート
米国市場の動きを、朝一番に配信!! FX、外国為替、米国株、米国金利など、テレビやWEBサイトでは得られないニューヨーク金融市場情報のほか、アナリストの独自解説も配信します。

バックナンバー

powered byまぐまぐトップページへ