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〜日本の資産運用は遅れている??〜 「昔の常識は今の非常識!資産運用の新しいカタチを考える」

「1年で約8.2万円の節税」会社員が知っておきたい節税術とは?

 ズバリ、本記事タイトルの解答は「個人型確定拠出年金(DC)」です。現役時代に一定額の掛金を拠出し、老後にその運用結果が反映された年金を受け取るという仕組みとなっています。
 
 確定拠出年金は、英語のDefined Contribution Planを略してDCと呼ばれています。節税効果が大きい割にはあまり知られていない制度です。「隠れた投資優遇税制」とも呼ばれるこの制度を利用しない手はありません。では、DCとは具体的にどのようなメリットがあるのかを以下では詳しくみていきましょう。

■個人型DCの基礎知識

 まずは、DCについての基礎知識を整理します。「確定拠出」に対峙するのは「確定給付」です。「確定給付」は、老後に受け取る金額を現役時代に確定しておいて、将来の受給額から逆算した掛金を現役時代に支払うという年金。つまり、老後の受給額をあらかじめ確定しておくという制度になります。

 これに対し「確定拠出」では、拠出した資金の運用結果がどうなるかは分からないので、将来の受給額も未定ということになります。つまり、運用がうまく行った場合は年金額が増え、運用が不調であれば年金額が減ります。また、掛金を支払うのが個人なのか企業なのかによって、DCは個人型と企業型に区分されます。今回は、個人型DCに絞って解説していきます。

■その節税効果とは?

 まず、個人型DCの最大のメリットは、掛金の全額が所得控除になる点にあります。税金は収入から様々な控除を差し引いた課税所得に税率をかけて決まりますので、所得控除が増えれば当然その分課税所得が少なくなり税額も減少します。企業型年金や厚生年金基金等の確定給付型の年金を実施していない場合、月額2万3000円(年額27万6000円)を拠出限度額として個人型確定拠出年金に加入することができます。

 例えば所得税20%、住民税10%の計30%が課税される対象所得500万円の会社員の場合、もし年間上限である27万6000円を掛金に使ったとすると、節税額は年に8万2800円、20年では約166万円にもなります。

 生命保険会社が扱う個人年金保険にも所得控除がありますが、所得から控除できる額は現在のところ最大でも所得税分の4万円、住民税分は2万8000円となります。仮に上記の課税所得500万円の人が同じく27万円強を掛けたとしても、節税額は1万800円に留まります。

■個人型DCを利用できる資格者

 現在、個人型DCを利用できるのは、自営業者などの約1800万人に加え、勤務先に企業年金がない約6割にあたる会社員2200万人、合わせて4000万人です。改正法案が成立すれば、2017年からは勤務先に企業年金のある会社員約1300万人や、専業主婦の950万人、公務員の440万人などもこれに加わることになります。

 ただし、加入資格者によって掛金の年間上限額が、自営業者などは81万6000円、企業年金がない会社員なら27万6000円、さらに2017年以降に追加される資格者についてもそれぞれに規定されています。

■節税効果はNISA以上

 個人型DCは、運用期間中も売却益や分配金は非課税扱いになります。また、60歳以降の引き出し時には一時金か年金かを選べますが、それぞれ退職所得控除や公的年金等控除という優遇策があるので、引出し時にも税金はかからないか少額で済むことが多いです。

 昨年から始まったNISAで知られる少額投資非課税制度でも、元本年100万円までの売却益や配当が非課税となるメリットが強調されています。しかし、掛金が所得控除の対象とならないことを勘案すると、生保の個人年金やNISAよりも個人型DCの方に軍配が上がりまう。

■60歳までは引き出せない点に注意

 一番の注意点は、個人型DCは60歳まで引き出せないことです。ただ、考えようにもよりますが、これも老後資金作りという観点から見れば、引き出せないのをむしろ長所と捉えることも出来ます。老後資金は個人型DCとし、教育資金や住宅資金は途中で引き出せる運用に使い分けるという手もあります。

 NISAとは異なり、個人型DCでは預貯金も対象に含まれます。つまり預貯金を選べば、投資リスクを負わずに節税効果だけを得られるという訳です。ただし老後までの長期間を考えると、投信などを活用して運用益の非課税を生かすのが得策だと思われます。

■魅力はあるのに未だ低い利用率

 個人型DCの加入者は、現在のところ資格を持つ人のわずか0.5%にあたる21万人強に過ぎません。利用率が低い最大の原因は、「有利さが知られていない」ことに尽きます。老後資産の形成を考えるなら、真っ先に検討すべき制度と言ってもいいでしょう。

 個人型DCをはじめるには、自分で銀行や証券会社などの運営管理機関に申請する必要があります。事務費などの手数料は加入者負担のため約150ある機関の中から投信の信託報酬や管理手数料をよく吟味した上で、納得のできる金融機関を選択していただきたいと思います。

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松木 秀明(とみた かずまさ)

冨田 和成(とみた かずまさ)

株式会社ZUU 代表取締役社長兼CEO
大学在学中にソーシャルマーケティングにて起業。2006年に一橋大学を卒業後、野村證券株式会社に入社。支店営業にて同年代のトップセールスや会社史上最年少記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動。シンガポールへの駐在、欧米亜のビジネススクールで資産運用・管理や商品の組成を学ぶ。その後、タイへの駐在を経て、本店ウェルスマネジメント部で金融資産10億円以上の企業オーナー等への事業承継や資産運用・管理などのコンサルティングを担当。野村證券を退職後、㈱ZUUを設立。エグゼクティブ層向けに金融ポータルメディアZUU onlineや資産アドバイザー向け情報サイトZUU Advisors-Support-を運営している。
参考:ZUU online:http://zuuonline.com/

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