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〜日本の資産運用は遅れている??〜 「昔の常識は今の非常識!資産運用の新しいカタチを考える」

来年から変わる外国債券等の税制、売却するべき?


 外国債券の売却ラッシュがおこっています。為替が円安に振れたことから、外国債券の含み益が出ていることも一因ですが、それだけではありません。
 
 2016年から施行される金融商品に関する税制改正が、投資家に外債の売却を促しているようです。


■複雑な金融税制

 金融商品に関する税金として、一般的に馴染みがあるのは預貯金や上場株式、投資信託に関する税金だと思います。預貯金の利子は利子所得として課税されます。国内上場株式の売却益は譲渡所得として課税され、配当金は配当所得として課税されます。

 一方、債券については国内債券の売却益、外国債券(利付債)の売却益については現行税制では非課税となっています。それぞれの債券の償還差益は雑所得として課税されますが、売却益は非課税となっている点がポイントです。
 
 勘のいい人ならお気づきだと思います。債券を満期償還まで保有すれば課税されますが、償還を待たずに売却すれば、その売却益は非課税になります。

 税制改正で売却益も課税対象に 16年から施行される税制改正が問題を複雑にしています。これまで原則非課税だった公社債等の譲渡益に対して所得税15.315%、住民税5%の計20.315%が課税されることになります。しかし、単純に課税が強化されるだけではありません。

 その他の変更点として、上場株式等との損益通算が可能となるほか、譲渡損失の3年間の繰越控除が可能となります。投資家は保有している債券を売却するか、それとも来年以降に持ち越すか、選択を迫られています。どちらが得かは一概には言えないません。

 投資家の多くは、債券は満期償還までずっと保有し続けるものだと思い方も多いです。しかし、実際には債券は償還前であっても売買が可能です。「非課税のうちに売ってしまえ」、多くの投資家がそう考え始めています。折しも、円安の恩恵で外国債券を保有している投資家の多くは含み益を抱えていることも後押ししています。
 
 年内に債券を売却すれば非課税です。年内に満期償還を迎える債券を保有している投資家ならば、満期償還を待たずに売却を選択する方が多いと思われます。満期まで保有すれば償還差益は雑所得として課税されますが、償還直前に売却すれば非課税になります。
 

■売るか、保有しておくか、悩ましい選択

 しかし、年内に債券を売却するか、来年以降に持ち越すかの判断は実はとても難しい話です。投資家一人ひとりによって事情が異なります。単純に課税が強化されるだけではなく、上場株式などとの損益通算が可能となるからです。さらに、譲渡損失を3年間繰り越すことができます。
 
 米ドル建ての債券を保有している投資家の多くは含み益を抱えていますが、ブラジルレアルやトルコリラなど新興国通貨で運用している投資家の中には含み損を抱えている人も多いのではないでしょうか。
 
 現行税制では認められていませんが、税制改正により含み益がある上場株式と含み損のある外国債券は税制改正によって損益通算が可能になります。片方の利益を圧縮することができれば節税も可能です。
 
 このように、債券に関する税制は複雑で単純に非課税である年内に売却する方が得と言い切ることはできません。しかし、これを機に「売却するかどうか」を検討してみる価値はあるのではないでしょうか。

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松木 秀明(とみた かずまさ)

冨田 和成(とみた かずまさ)

株式会社ZUU 代表取締役社長兼CEO
大学在学中にソーシャルマーケティングにて起業。2006年に一橋大学を卒業後、野村證券株式会社に入社。支店営業にて同年代のトップセールスや会社史上最年少記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動。シンガポールへの駐在、欧米亜のビジネススクールで資産運用・管理や商品の組成を学ぶ。その後、タイへの駐在を経て、本店ウェルスマネジメント部で金融資産10億円以上の企業オーナー等への事業承継や資産運用・管理などのコンサルティングを担当。野村證券を退職後、㈱ZUUを設立。エグゼクティブ層向けに金融ポータルメディアZUU onlineや資産アドバイザー向け情報サイトZUU Advisors-Support-を運営している。
参考:ZUU online:http://zuuonline.com/

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