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〜日本の資産運用は遅れている??〜 「昔の常識は今の非常識!資産運用の新しいカタチを考える」

低コスト高パフォーマンスの『スマートベータ指数』?

■新しいインデックスの登場

 『スマートベータ指数』は、2014年の春に公的年金を運用する年金積立金管理運用独立法人(GPIF)が新たな投資基準のひとつとして採用することを発表し、話題になったものだ。従来のパッシブ運用とアクティブ運用とは異なった特徴を持つ指数となる。伝統的な時価総額加重インデックス(たとえば、TOPIXやS&P500)の持つ課題に対して、それを代替するインデックスとして注目が集まった。

■スマートベータ指数とは

 スマートベータ指数は、その定義にもいくつかあり、正式なものがまだ明確には決まっていない。野村証券の定義を引用すると、「スマートベータ指数は、従来の時価総額型の指数のように市場全体の平均や値動きを代表する指数ではなく、財務指標(売上高、営業キャッシュフロー、配当など)や株価の変動率などの銘柄特定の要素に基づいて構成される指数」となる。

 今まで世界の金融市場で使われてきた時価総額加重インデックスは、インデックス構成銘柄を時価総額のウエイト付けされたインデックスである。割高な銘柄のウエイトが大きく、反対に割安なウエイトが小さくなるため、割高・割安が修正されるときには、インデックスのリターンが低下するという問題を抱えている。

 しかし、スマートベータ指数は"時価総額以外"の基準でウエイトを付与するインデックスであるため、こうした問題を持たない。それにより、スマートベータ指数の方が時価総額加重インデックスよりも良いリターンが出せる、また、かかるコストも低く抑えることができるとされる。

 スマートベータ指数を利用することで、「時価総額型指数の問題点を改善できるうえに手数料も安くすむ」、別の言い方をすれば、「パッシブ運用でありながらアクティブ運用の側面をもつ投資が可能」とういうメリットを持つことになる。このメリットにより、特に年金業界で導入が広がってきているのだ。


■スマートベータ指数の種類

 では、時価総額以外のどのような要素で構成比率が決定されているのだろうか。たとえば、野村資本市場研究所では以下の6種類のスマートベータ指数を例に挙げている。

①ファンダメンタル・インデックス
 売上高や株主資本などの企業の経済規模から構成比率を決定する指数
②最小分散インデックス
 ポートフォリオのリスクが最小になるように構成比率を決定する指標
③シャープレシオ最大化インデックス
 シャープレシオが最大になるように構成比率を決定する指数等
④ウェイト・インデックス
 各銘柄の構成比率が等しくなるように構成比率を決定する指標
⑤高配当インデクス
 配当利回り高い銘柄で構成する指数
⑥クオリティ・インデックス
 自己資本利益率や財務レバレッジなど企業のクオリティを測定し、配分する 指標

■欧米での使用状況

 ラッセル・インデックスが2014年1月に欧米の年金基金等181件の協力のもと行った、スマートベータ指数に関する調査がある。その調査結果においては、欧州と北米では欧州のほうがスマートベータ指数の利用が進んでいた。「スマートベータに資産配分している」と答えた欧州は40%、それに対して北米では24%となっている。

 この結果に「現在スマートベータを検討中」と「今後18カ月以内にスマートベータを検討する見込み」の回答者を加えると、欧州では73%、北米では52%となっている。また、資産規模別にスマートベータ指数の利用状況を見ると、運用資産規模の大きいほどスマートベータ指数の利用率と検討率が高いという結果だった。

 ちなみに、運用資産規模100億ドル以上では46%がスマートベータ指数に資産配分していると回答している。最後に、どの種類のスマートベータ指数の関心が強かったのかについては、最も関心が高かったのは「低ボラティリティ」と「ファンダメンタル」。続いて、「高クオリティ」「最大分散効果」「スタビリティ」となっている。

■その利用はまだ始まったばかり

 時価総額加重インデックスの問題を改善でき、手数料も安いといったメリットで注目を集めるスマートベータ指数。欧米では導入がかなり進み、日本でもGPIFがスマートベータ指数を利用し始めたことから、他の年金基金もスマートベータ指数を利用する動きの拡大は予想される。しかし、その利用はまだ始まったばかりであり、種類や本数も少ない。また、実際にリターンとコストの面でのメリットが本当に享受できるのかは、これからの実証を待つことになる。

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松木 秀明(とみた かずまさ)

冨田 和成(とみた かずまさ)

株式会社ZUU 代表取締役社長兼CEO
大学在学中にソーシャルマーケティングにて起業。2006年に一橋大学を卒業後、野村證券株式会社に入社。支店営業にて同年代のトップセールスや会社史上最年少記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動。シンガポールへの駐在、欧米亜のビジネススクールで資産運用・管理や商品の組成を学ぶ。その後、タイへの駐在を経て、本店ウェルスマネジメント部で金融資産10億円以上の企業オーナー等への事業承継や資産運用・管理などのコンサルティングを担当。野村證券を退職後、㈱ZUUを設立。エグゼクティブ層向けに金融ポータルメディアZUU onlineや資産アドバイザー向け情報サイトZUU Advisors-Support-を運営している。
参考:ZUU online:http://zuuonline.com/

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