FX外国為替情報のKlug(クルーク)
為替、海外投資でハイリターンを得るためのニュース、レポート、コラムを掲載

〜日本の資産運用は遅れている??〜 「昔の常識は今の非常識!資産運用の新しいカタチを考える」

確定拠出年金の持ち運びが可能に!?求められる将来を意識した"自助努力"


 2014年10月14日、厚生労働省に設置された社会保障審議会企業年金部会が、永田町の全国都市会館会議室で第10回の部会を開催しました。特に『ライフコース多様化への対応について』というテーマでの議論では、『第3号被保険者』と『企業年金・公務員等共済加入者』両者が加入可能な新しいタイプの『個人型DC』、『個人退職勘定制度』という考え方が提示されました。


■確定拠出年金とは 

 確定拠出年金は、拠出された掛金が個人ごとに明確に区分され、掛金とその運用収益との合計額をもとに年金給付額が決定される年金制度です。積み立てている給与天引きの年金積立金が、どこかの金融機関かに預けられて、自分が選択したファンドで積立金が増減します。この年金を選択した場合、メリットとデメリットが両方存在します。メリットとしては、投資への関心が高まること、運用次第で年金額が増えること、一定の要件を満たせば離転職時に資産の持ち運びができること、掛け金負担の将来予測が可能であることなどが挙げられます。一方、デメリットとしては、投資の知識が必要であること、運用成績が悪ければ年金額が減額されること、勤続年数が3年未満の場合は資産の持ち運びができない可能性があることなどです。


■持ち運びできない確定拠出年金に変化の兆し

 確定拠出年金のおおよその特徴を説明してきましたが、特に注目したいデメリットがあります。それは"持ち運び"ができないという点です。企業年金の場合、A社で加入していたが、B社に転職したところ企業年金制度が違うため、いままで積み立てたものは動かせなくなってしまうケースが発生します。つまり、同じ制度を採用していないと、60歳まで年金積立金は動かせないということになります。

 今回の厚労省の議論では、現行の年金制度が持つ『持ち運びの不便性』という問題点に対して前向きな意見が出てきました。例えば、第3号被保険者や公務員等も加入できる『個人型DC』の導入が必要であるという意見や、多様な働き方に対応するために、DB(確定給付型企業年金)間やDBからDCへの積立金の移行などの転職等によって異なる企業年金制度に移行するのに加入者が不利益を被らないように法令を整理することが重要だという意見が出ました。


■年金受給額減少から見る今回の政府の意見

 年金財政は危機的状況にあるというのは十数年前からの論議です。ですが、その多くは『財源確保』だけに中身が向いていました。漠然と公開されているのは、『標準的な厚生年金の所得代替率の将来見通し(平成26年財政検証)』によれば、2014年度の所得代替率62.7%(夫婦の年金額:21.8万円)は2030年度には所得代替率が57.2%~53.8%に低下、2050年度には51.0%~41.6%となるかもしれないというのが現実です。

 このように将来もらえる年金額が減額されるかもしれないことを背景に、より多くの制度間で持ち運びを可能にすることにより、個々人の選択肢が広がり、継続的な老後の所得確保に向けた自助努力が行いやすい環境しようというのが政府の狙いといえます。


■将来を意識した自助努力の必要性

 団塊の世代が続々と65歳を迎え、華やかなシニアライフが報道される一方で、将来の年金受給層の危機が現実化を帯びています。厚生年金と国民年金の年間運用利回りは約10%であることを根拠に楽観的な見方をする意見もあるが、これは過去1年間の円安や株価上昇に基づくものであり、今後もそれが続くかどうかはわかりません。年金財政が厳しい状態であることは確かであり、アメリカによく見受けられるような老後所得確保への自助努力はしていくべきでしょう。

【合わせて読みたい記事】
制度改革で注目集まる『確定拠出年金』...『確定給付年金』との違いとは
GPIF(年金積立金管理運用独立法人)運用見直し...注目点は運用比率だけではない

最新の〜日本の資産運用は遅れている??〜 「昔の常識は今の非常識!資産運用の新しいカタチを考える」

松木 秀明(とみた かずまさ)

冨田 和成(とみた かずまさ)

株式会社ZUU 代表取締役社長兼CEO
大学在学中にソーシャルマーケティングにて起業。2006年に一橋大学を卒業後、野村證券株式会社に入社。支店営業にて同年代のトップセールスや会社史上最年少記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動。シンガポールへの駐在、欧米亜のビジネススクールで資産運用・管理や商品の組成を学ぶ。その後、タイへの駐在を経て、本店ウェルスマネジメント部で金融資産10億円以上の企業オーナー等への事業承継や資産運用・管理などのコンサルティングを担当。野村證券を退職後、㈱ZUUを設立。エグゼクティブ層向けに金融ポータルメディアZUU onlineや資産アドバイザー向け情報サイトZUU Advisors-Support-を運営している。
参考:ZUU online:http://zuuonline.com/

メールマガジン

山岡和雅が毎日発行!
外国為替ディーラーの心の中

毎日の為替相場を、市場参加者の目を通して判り易く解説。為替ディーラーの本音は?【まぐまぐ殿堂入り】

バックナンバー

朝刊 ニューヨーク為替市場レポート
米国市場の動きを、朝一番に配信!! FX、外国為替、米国株、米国金利など、テレビやWEBサイトでは得られないニューヨーク金融市場情報のほか、アナリストの独自解説も配信します。

バックナンバー

powered byまぐまぐトップページへ

URL変更のお知らせ

KlugFXのURLはhttp://klug-fx.jpへ変更となります。お気に入りやブックマークなどに登録されているご利用者さまは、お手数ですが下記の新URLへの変更をお願いいたします。

http://klug-fx.jp