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ダックビル為替研究所

トランプに振り回されるカナダ

今月後半とてもよく動いているカナダドル。

背景には2つの理由があり、一つは原油安。
供給過剰懸念が強いNY原油が今月の半ば頃から下げ基調に入っており、
一時53ドル第後半をつけていたWTIはこのところ50ドルを割り込む動きを見せている。
先進国唯一の純産油国(輸出>輸入)で米国向けの原油輸出が自動車と並んで主要な輸出品となっているカナダにとって
この下げは厳しい展開でカナダ売りを誘っている。
更にここに来て問題となっているのがトランプ政権との通商問題。

木材と乳製品で米国と通商問題を抱えるカナダ。
NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉がこの夏にも予定されるなかで
市場の懸念が広がっている。

米国のロス商務長官は24日、カナダ産の針葉樹林製材に対して平均で20%の関税をかける方針をカナダに通告した。
(税率は企業ごとによって違う)
カナダの公有林の伐採が可能なカナダ企業は
実質的な政府補助を受けているという認識を示した格好。
カナダから米国へ輸出する約50億ドル相当の木材が対象となり
米国市場の約31.5%に当たると説明しており、
かなり大きな影響を及ぼすと懸念されている。

さらにトランプ大統領はカナダ産の乳製品への関税についても言及している。

こちらに関してはカナダ政府が国内の酪農企業に対して厳格な供給管理体制を取っており
実質的に米国産の酪農製品の制限を行っている面もあり、難しい問題。

こうした状況からトランプ大統領がNAFTAから離脱するとの観測が広がり、
カナダ売りが一時強まった。

しかし、現地時間で26日の夜、日本時間の朝に
トランプ大統領、トルドー・カナダ首相、ペニャニエト・メキシコ大統領が会談を行い
現時点でのNAFTA撤廃を見送ることで合意したと報じられ、
一転してカナダ買い、メキシコペソ買いに。
ドルカナダは1.3650近い水準から一気に1.3530近辺まで急落した。

ただ、NAFTAを災害とまで読んだトランプ大統領の姿勢が一気に変わるとは期待されておらず
再交渉で厳しい条件を突きつけられるとの見通しもあり、
動きが落ち着くと再びドル買いカナダ売りが入るなど、不安定な展開に。
当面は動向を注意していく必要がありそうだ。

山岡和雅(やまおか・かずまさ)

山岡和雅(やまおか・かずまさ)

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。
2016年3月より株式会社みんかぶマガジン社・FX情報配信部門 部長兼 編集長
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)
はじめての人のFX(外国為替証拠金取引)基礎知識&儲けのルール」(すばる舎)がある

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