FX外国為替情報のKlug(クルーク)
為替、海外投資でハイリターンを得るためのニュース、レポート、コラムを掲載

ダックビル為替研究所

欧州単一市場から離脱を表明したメイ首相 今後の流れは

英国のメイ首相は17日に行った演説で
欧州単一市場からの離脱方針を表明し、
ブレグジットに向けた動きを進めることを示しました。

部分的にとどまることもせず、単一市場に残ることもしないというはっきりした意思表明となりました。

以前から離脱方針を表明していましたが
今回の演説で、ハードブレグジットに向かう姿勢をしっかりと示した格好です。

スピーチの冒頭は

A little over six months ago, the British people voted for change.
They voted to shape a brighter future for our country.
They voted to leave the European Union and embrace the world.
6か月ちょっと前、英国の人々は変革を選びました。
我が国の明るい未来の形を選びました。
EUを去り、世界を受け入れることを選びました。

で始まっています。

メイ首相自身は、6月の国民投票前は残留派に属していました。
(残留キャンペーンには消極的でしたが)
しかし国民の直接の選択である国民投票の結果をしっかりと受け止めるという意志が
首相就任後は見られており、
今回の演説につながったと思われます。

メイ首相はこの演説前から基本的には同じような志向を示していたこと、
週末の報道で今回の内容が事前に織り込まれていたこと
最終的な提案の前に議会の承認を得ることを示したことなどから
市場の反応はポンド買いとなりました。

ただ、今後もこの流れが続くかどうかは微妙です。

経済的に見て欧州単一市場からの離脱はマイナス面が大きいと思われます。
関税同盟からも離脱し
新しい関税条約を結びたい意向を示していますが
いいところどりにつながる条約はEU側としても慎重にならざるを得ません。
輸出入とも約5割が対EUとなっている英国にとって
貿易障壁の経済的なマイナスは相当厳しいと思われます。

もっとも、収支で言うと対EU貿易は赤字。
EU側としても貿易の大きな縮小を望んでいるわけではありません
(と言うか自分の首を絞めるだけなので)
関税に関する各二国間交渉が、
EU離脱期間の2年間でスムーズに進めば
それほど大きなマイナスにはならない可能性もあります。

ハードブレグジット懸念さえ限定的なものにとどまれば
もともと景気動向がしっかりしており
さらに、EU離脱決定後のポンド安で輸出も拡大した英国だけに
ポンドの買い戻しが期待されるところ。

ハードブレグジットはマイナス材料ですし
ここからもう一段下がる可能性もありますが
すでにこれまでに相当下がっており
決め打ちは禁物といったところが現状の印象です。

山岡和雅(やまおか・かずまさ)

山岡和雅(やまおか・かずまさ)

1992年チェースマンハッタン銀行入行
1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行
(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍
10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。
2016年3月より株式会社みんかぶマガジン社・FX情報配信部門 部長兼 編集長
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
主な著書として「外為投資ネットでらくらく儲かる方法」(すばる舎)
はじめての人のFX(外国為替証拠金取引)基礎知識&儲けのルール」(すばる舎)がある

メールマガジン

山岡和雅が毎日発行!
外国為替ディーラーの心の中

毎日の為替相場を、市場参加者の目を通して判り易く解説。為替ディーラーの本音は?【まぐまぐ殿堂入り】

バックナンバー

朝刊 ニューヨーク為替市場レポート
米国市場の動きを、朝一番に配信!! FX、外国為替、米国株、米国金利など、テレビやWEBサイトでは得られないニューヨーク金融市場情報のほか、アナリストの独自解説も配信します。

バックナンバー

powered byまぐまぐトップページへ

URL変更のお知らせ

KlugFXのURLはhttp://klug-fx.jpへ変更となります。お気に入りやブックマークなどに登録されているご利用者さまは、お手数ですが下記の新URLへの変更をお願いいたします。

http://klug-fx.jp