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小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

追加金融緩和の可能性

 株価がまた下げています。日経平均は、先週末から450円ほど下げ、16150円ほどの水準になっています。1年ほど前には20800円ほどまで上昇していた訳ですから、下落率は20数パーセント。

 これでは、参議院選挙を目前に控え、安倍総理は気が気ではないと思います。有効求人倍率が全ての都道府県で1を超えたことはこれまでにないことだと自画自賛している訳ですが、アベノミクスの信認は株価の回復があってのことだけに、もう少し株価を支える方策はないものか、と。

 まあ、そのような状況のなかで14日、15日の2日間に渡って、日銀の金融政策決定会合が開かれる訳なのです。

 となれば、当然のことながら追加緩和を望む声が高まるのではないでしょうか?

 誤解しないで下さいよ、私が、追加緩和が必要だと言っている訳ではないのです。

 私は日銀の緩和策を支持しないので、追加緩和などもっての他だとの考えです。むしろ、金利を上げて家計の購買力を拡大するようなことこそ必要だと考えています。

 但し、安倍総理は言っているのですよね。アベノミクスのエンジンを最大限ふかす必要がある、と。後戻りをしてはいけない、と。

 だったら、自分を日銀総裁に抜擢してくれた安倍総理の期待に応えたいと思うのが人情ではないでしょうか?

 というよりも、何が何でもここでやるしかない、と。

 6月23日には英国でEU離脱を巡る選挙が行われることから先行きの不透明感が高まり、円高の圧力がかかっているので、ここは何としても市場の雰囲気を一変したいということで、何らかの策を打ちだすのではないでしょうか?

 但し、追加緩和策を打ちだすのはいいとして、市場をあっと驚かすことのできるものとして、どういうことが考えられるのでしょうか?

 そういう観点で考えると、なかなか難しいのです。国債の買取りペースを加速するのも、新鮮味がないし...

 日銀当座預金の一部に課すマイナス金利の幅をもう少し拡大するような策でも打ち出すことになるのでしょうか?

 或いは、日銀が市中銀行に米国債の購入を勧め、そして、それを日銀が買い取ることによってドル高円安に誘導するなんて方法もない訳ではないと思うのですが...

 いずれにしても、海外勢のアベノミクスに対する期待は既に失墜しているみるべきなので、ここで追加緩和策を打ちだしても、逆効果になることも予想されるのです。

 黒田総裁は、緩和策には限界はないのだというようなことをよく口にしますが、それはどんな用途にお金を使っても、政治活動に必要なものだと言い張る思考振りに似たようなものを感じます。

 共に、自分の頭の良さを過信する余り、人々の心情が分からなくなっているのです。


以上

最新の小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。
大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、
中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。
以降、経済コラムニストとして活躍。
メールマガジン「経済ニュースゼミ」(無料版・有料版)を配信中。
著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」(秀和システム)、
ミクロ経済学がよーくわかる本―市場経済の仕組み・動きが見えてくる」(秀和システム)、
経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(秀和システム)がある。
企業・団体などを対象に、経済の状況を分かりやすく解説する講演も引き受ける。

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