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小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

需要不足だと言いつつ外国人労働者をもっと受け入れるという安倍政権の矛盾

 突然ですが、日本経済についてどう思いますか?

 多分、景気は余り良くないと答える人が多いと思います。

 では、そのような人に、何故日本の景気は悪いのですかと聞くと、何と答える人が多いでしょう?

 恐らく消費が弱い、それに、企業も設備投資に消極的である、つまり内需が弱いことが我が国の経済成長率が高くならない最大の原因だと答える人が多いと思います。

 ということは、需要不足、或いは供給過剰ということになり...そうなると、その需要の不足分を埋めるべく財政出動をすべしとなるのです。

 そのようなことを安倍総理は常々主張しているのです。

 しかし、供給過剰ということになれば、当然のことながら失業者が大量に街に溢れていなければ理屈に合いません。ケインズが財政出動をすべしと主張したのは、当時、大量の失業者が発生したからですよね。

 でも、我が国については、失業率は歴史的にみても相当低い水準にまで下がってきているのです。

 さらに有効求人倍率を見れば、かつてのバブル期並みの水準にまで達していると言っていいでしょう。

 最近、安倍総理がこんなことを言っているのをご存知でしょう?

 「現在、有効求人倍率は24年ぶりの高い水準となっています。それも、都会だけの現象ではありません。就業地別で見れば、北海道から沖縄まで47の都道府県全て1倍を超えました。これは史上初めての出来事であります。一人の求職者に対して一つ以上の仕事があるという状況を創り出すことができたのです。」


 要するに、雇用市場はむしろ人手不足の状況にあるのです。つまり、供給過剰などでは絶対にない、と。何故ならば、供給過剰とは、生産設備や労働者が求められる以上に存在している状態を言うからです。

 そして、供給過剰でないということは、需要不足ではないということであり、だとしたら、財政出動をする必要性は全くないことになるのです。

 何故、財政出動が必要だなんて安倍総理は言うのでしょうか?

 しかも、アベノミクスのエンジンを最大限にふかすべきだと言っているので、財政出動をこれまでになく積極的に行うべきだと言っているのです。

 なんと矛盾したことを言う総理なのでしょう。

 矛盾しているのは、それだけではありません。

 安倍政権は、外国人労働者の受け入れを拡大しようとしているのです。そのような要望が経済界から強く上がっているということでしょう。

 しかし、外国人の手を借りる必要があるということは、それだけ人手不足が酷いということで、まさに、需要不足ではなく需要過剰の状況にあるということを意味しているのです。

以上

最新の小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。
大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、
中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。
以降、経済コラムニストとして活躍。
メールマガジン「経済ニュースゼミ」(無料版・有料版)を配信中。
著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」(秀和システム)、
ミクロ経済学がよーくわかる本―市場経済の仕組み・動きが見えてくる」(秀和システム)、
経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(秀和システム)がある。
企業・団体などを対象に、経済の状況を分かりやすく解説する講演も引き受ける。

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