FX外国為替情報のKlug(クルーク)
為替、海外投資でハイリターンを得るためのニュース、レポート、コラムを掲載

小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

米国の株価は海外の投資家の動向次第

 安倍総理が国際金融経済分析会合とやらを開催していますが...安倍総理は、本当に国際金融や国際経済にどれだけ関心があるのかと思ってしまいます。

 本当の関心事は、株価がどうなるか、そして、どのようにして消費税増税を延期することができるか、というようなことではないでしょうか?

 違うでしょうか?

 黒田総裁が強引にマイナス金利導入を決定したのも、甘利氏の問題もあったものの、年明け以降の株価の低迷にどうにかして対処したいと考えたからではないでしょうか?

 マイナス金利にすれば、日米金利差が拡大しドル高円安が起き、そうなると株価は上がる筈だ、と。

 しかし、実際にはマイナス金利を導入しても日米金利差は拡大せず、ドル高円安は今のところ起きていないのです。

 では、株価を上げることは諦めざるを得ないのか?

 安倍総理は、日本の株価は米国の株価次第だということを知らないのでしょうか?

 普通のビジネスマンにとっては、それは常識のようなもの!

 だったら、米国の株価を上げることを考えればよい、と。

 では、米国の株価はどうやったら上がるのか、また、どんなときに上がるのか?

 我々は、普通、米国の企業の業績が上がれば株価は上がるとか、実体経済に力強さがみられると株価は上がるという風に考えるのではないでしょうか?

 しかし、それだけはないのです。

 皆さんは、日本の株価については、一定の期間において海外投資家が買い越しになっているか、売り越しになっているかがモノを言うことをご存知だと思うのです。

 では、米国の株価については、どうなのでしょうか? 海外の投資家の行動が株価に大きな影響を与えているのでしょうか?

 グラフをご覧ください。

対内株式投資残高とNYダウ.jpg

 海外の投資家が保有する米国株式投資残高の伸び率(前年比)とNYダウの上昇率(前年比)の関係を示しています。

 如何でしょうか?

 明らかな相関関係が見られるではありませんか。

 海外の投資家が米国の株式投資を増やせば株価は上がり、減らせば株価は下がるという関係が長年続いているのです。

 ということは、理由はなんであれ、とにかく海外の投資家に米国の株式を買わせることが第一となるのですが...では、何故2008年と2015年に海外の投資家が米国株を手放したかと言えば...2008年はリーマショックが原因で、そして2015年は...

 昨年から今年の初頭にかけての株価の軟調は何が原因なのでしょう?

 それはですね、資本流出に悩む中国がドル建て資産の売却に動いたり、或いは原油価格低下のなかでオイルマネーが、これまたドル資産の売却に動いていることが主な原因ではないかと推測されるのです。

 だとしたら、中国の景気減速をどうにかすること、そして原油価格の下落をどうにかすることが必要になるのですが...安倍総理が開いた国際金融経済分析会合ではそのような話が出たのでしょうか?

 報じられることは、消費税の増税は延期すべきだというような話しばかりです。

 仮に日本が消費税増税を延期したとして、中国の景気減速を緩和するような効果が期待できるのでしょうか? 或いは原油価格の下落を反転させるような効果が期待できるのでしょうか?

 無理ですよね。

 いずれにしても、米国が期待するのは経常黒字国が米国に投資をすることであり、そして、今その経常黒字国の中国やアラブ諸国が不安定な状況に置かれているので、株価もボラティリティを高めていると言えるのです。

 以上

最新の小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。
大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、
中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。
以降、経済コラムニストとして活躍。
メールマガジン「経済ニュースゼミ」(無料版・有料版)を配信中。
著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」(秀和システム)、
ミクロ経済学がよーくわかる本―市場経済の仕組み・動きが見えてくる」(秀和システム)、
経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(秀和システム)がある。
企業・団体などを対象に、経済の状況を分かりやすく解説する講演も引き受ける。

メールマガジン

山岡和雅が毎日発行!
外国為替ディーラーの心の中

毎日の為替相場を、市場参加者の目を通して判り易く解説。為替ディーラーの本音は?【まぐまぐ殿堂入り】

バックナンバー

朝刊 ニューヨーク為替市場レポート
米国市場の動きを、朝一番に配信!! FX、外国為替、米国株、米国金利など、テレビやWEBサイトでは得られないニューヨーク金融市場情報のほか、アナリストの独自解説も配信します。

バックナンバー

powered byまぐまぐトップページへ

URL変更のお知らせ

KlugFXのURLはhttp://klug-fx.jpへ変更となります。お気に入りやブックマークなどに登録されているご利用者さまは、お手数ですが下記の新URLへの変更をお願いいたします。

http://klug-fx.jp