本日は2月14日。
なんの日でしょうか?
バレンタインデー?
正解!
しかし、それ以外の意味もあるのです。ヒントは、為替に関係があることです。
ちょっと難しいでしょうか?
実は、2月14日というのは、変動相場制がスタートした日で、1973年2月14日に固定相場から変動相場制に変更したのです。
もう少し詳しく言うと、ブレトンウッズ体制の下で1ドル=360円にドル円の相場は固定されていた(固定相場制)のが、1971年8月15日にニクソンショックが起き、ドルと金の交換停止が発表されたことによって1ドル=308円とされたのですが、それも長くは続かず1973年2月14日から変動相場制がスタートしたのです。
ということで、本日は変動相場制の誕生日といってもよく、変動相場制が43歳を迎えたのです。
では、ここで質問をしたいと思うのですが、過去20年間ほどの間に、円の本当の価値はどのように変更していると思いますか?
如何でしょう?
そう質問すると、リーマンショックが起きた後、未曽有の円高が起きた、つまり、円の価値は急騰したものの、今は、過去の平均的な水準にある、なんて答える人が多いのではないでしょうか?
しかし、正解はそうではありません。
ご承知のように、年明け後円高に振れていますが、そレを考慮に入れても、円は概ね、過去20年間で一番価値が低い水準にあると言えるのです。
グラフをご覧ください。
円の実効為替レートの推移を示したものです。2010年=100とした指数で示しています。
実効為替レートというのは、ドルとの関係だけではなく、ユーロやポンドやその他様々の通貨との関係をも考慮したレートであり、本当の円の価値が判断できるのです。但し、実効為替レートといっても名目実行為替レートでは、各国の物価の変動分が調整されていません。そこで、物価の変動分を調整したものが実質実効為替レートとなり、これが真の円の価値を示すのです。
赤い線が実質実効為替レートの指数を示していますが、長い目でみれば、円の価値が極めて低い水準にあることが分かると思うのです。
それに2015年の我が国の経常収支の黒字額はまた増えたでしょ?
そのことから考えても、円の価値の水準が高過ぎるなんてことは決して言えないのです。
以上