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小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

チェンマイ・イニシアチブ拡大更改の愚

 財務省は17日、「チェンマイ・イニシアチブ」の契約を拡大更改したと発表しました。

 チェンマイ・イニシアチブとは、アジア地域で金融危機が起きた場合に外貨を融通しあう取り決めのことなのです。

 なんでも、今回の改定により資金枠を従来の1200億ドル(約12兆円)から2400億ドル(約24兆円)に拡大したのだと。そして、国際通貨基金(IMF)の支援と関係なく使える資金枠を20%から30%に引き上げた他、経済危機が起きる前から対象国に予防的な救済措置を実施する制度も導入するのだとか。

 どう思います?

 釈然としないというか、バカバカしすぎて開いた口が塞がらないですよね。

 何故かと言えば、このチェンマイ・イニシチブは、主に中国や韓国等が万が一の事態に遭遇した場合の安全装置であるからなのです。

 どうして、日本のことを悪くしか言わない韓国や中国のためになることをするのか、と。

 百歩譲って、このようなスキームが日本にも恩恵をもたらすのであれば別ですが、日本は支援をするだけで、実際には特別な恩恵を受けることはないのです。

 何故かと言えば、日本が提供する円はハードカレンシーであるのに対し、韓国が提供するウォンや中国が提供する人民元は、ハードカレンシーとは呼べず、万が一のときにどれだけ役に立つかは何とも言えないからなのです。

 ということで、この制度は、日本だけがハードカレンシーを提供する一方で、他の国は国際的な信認がイマイチのローカル通貨を提供するにすぎないのです。従って、この制度は、日本が中国や韓国を含むアジア諸国のために、いざというときのためのクレジットラインを設定してあげているだけの話なのです。

 でも、だとすれば、もう少し韓国などからは感謝の言葉があってしかるべき!

 そうでしょう?

 しかし、ご承知のように、韓国は我が国を非難することはあっても感謝などはしないのです。中国も然り。

 では、何故そのような関係が悪化した国のために、日本はいつまでもこうしたクレジットラインの設定を認めるのか?

 どう考えてもおかしい!

 それともなにか深い考えがあってのことなのでしょうか?

 しかし、恐らく深い考えなどないでしょう。むしろ、今このシステムを停止してしまえば、益々そうした国との関係が悪化すると考えただけでしょう。

 でも、そうであるとしたら、何もこのシステムを拡大する必要などないのです。

 慰安婦問題をいつまでも蒸し返すだけではなく、各国に告げ口外交を展開する韓国を助けるようなことを何故するのか? 尖閣を自国のものにするために屁理屈をつけ、領土侵犯を繰り返す中国を何故助けるようなことをするのか?

 こんなことでは、いつまで経っても韓国と中国は日本に対する非難を止めないでしょう。

以上

最新の小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)

1976年3月九州大学法学部卒。1976年4月北九州財務局(大蔵省)入局。
大蔵省国際金融局開発金融課課長補佐、財務総合政策研究所研修部長、
中国財務局理財部長などを歴任し、2004年6月退官。
以降、経済コラムニストとして活躍。
メールマガジン「経済ニュースゼミ」(無料版・有料版)を配信中。
著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」(秀和システム)、
ミクロ経済学がよーくわかる本―市場経済の仕組み・動きが見えてくる」(秀和システム)、
経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(秀和システム)がある。
企業・団体などを対象に、経済の状況を分かりやすく解説する講演も引き受ける。

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