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第268回 マイナス6.8%(2/3)

政府には、「想定の範囲内」といった抽象語で逃げるのではなく、
「なぜ、97年時と比べて落ち込みが激しいのか?」
 を、真摯に考えて欲しい。
筆者は、今回の増税による経済の失速が97年よりも大きい主因は「実質賃金の低下」であると確信している。97年は国民の実質賃金が「上昇局面」にある状況での増税であった。それに対し、今回は実質賃金の「下降局面」における増税なのだ。
 より分かりやすく書くと、国民が豊かになっていた時期の増税が97年で、貧しくなっている時期の増税が14年なのである。97年は実質賃金が上昇していた状況で増税したにも関わらず、我が国はデフレ経済に突っ込んだ。
 今回は?

 さらに悪い話が続く。
4-6月期のGDPにおける民間最終消費支出の対前期比での落ち込みは、統計を比較できる94年以降で最大になった。
「前の増税(97年)の時は?」
「リーマンショックの時は?」
「東日本大震災の時は?
 と、思われた方が多いと思うが、今回の消費の落ち込みは97年増税時、リーマンショック、東日本大震災時を上回っている。

【図 日本の民間最終消費支出の推移(対前期比%)】
20140818.png
出典:内閣府「国民経済計算」

 安倍政権は、四半期当たりの民間最終消費支出(-5%)、家計消費支出(-5.2%)を、統計史上、対前四半期で最も減らした政権ということになる。(93年以前にしても、さすがにここまでの消費の落ち込みがあった年は無かったのではないだろうか)

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三橋貴明(みつはし・たかあき)

三橋貴明(みつはし・たかあき)

1994年、東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。
外資系IT企業ノーテルをはじめ、NEC、日本IBMなどに勤務した後、2005年に中小企業診断士を取得、2008年に三橋貴明診断士事務所を設立する。現在は経済評論家、作家として活躍中。
インターネット掲示板「2ちゃんねる」での発言を元に執筆した『本当はヤバイ!韓国経済―迫り来る通貨危機再来の恐怖』(彩図社)が異例のベストセラーとなり一躍注目を集める。同書は、韓国の各種マクロ指標を丹念に読み解き、当時日本のマスコミが無根拠にもてはやした韓国経済の崩壊を事前に予言したため大きな話題となる。
その後も、鋭いデータ読解力を国家経済の財務分析に活かし、マスコミを賑わす「日本悲観論」を糾弾する一方で、日本経済が今後大きく発展する可能性を示唆し「世界経済崩壊」後に生き伸びる新たな国家モデルの必要性を訴える。
崩壊する世界 繁栄する日本』(扶桑社)、『中国経済がダメになる理由』(PHP研究所)、『ドル崩壊!』 など著書多数。ブログ『新世紀のビッグブラザーへ blog』への訪問者は、2008年3月の開設以来のべ230万人を突破している(2009年4月現在)。

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