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株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド

第170回 絶望のスペイン(2/3)

失業率が25%を突破する中、スペインは中央政府が雇用環境や財政を悪化させる緊縮財政を強行しようとしているわけだが、それ以前に地方政府の方から順番に倒れていっている。今のスペインの各州は、「小国家」と呼ばれるほどに独立性が強まっている。すなわち、スペイン版道州制である。
日本の道州制も同じことになるだろうが、
「各地方自治体に税源を移譲し、各自治体は中央政府のくびきを逃れ、独立採算的に政策を実施する」
というタイプの地方の権限強化は、バブル崩壊後のデフレ期には全く成り立たなくなってしまう。何しろ、バブル崩壊で民間が借金返済モードに入り、地域のGDPは縮小していき、地方の税収も激減してしまうのである。
税収が減ったとはいえ、簡単に公的サービスをカットすることはできないため、各地方自治体では財政赤字(地方債)が膨らむ。というよりも、地方自治体が積極的に「歳出カットだ!」などとやった日には、その地域のGDP縮小に拍車がかかり、却って税収が減る結末を招く。
各地方自治体は「通貨発行権」を保有しないため、基本的にバブル崩壊後の税収減に対抗する術はない。夕張市の例を見るまでもなく、中央政府が救わない限り、地方自治体は普通にデフォルト(債務不履行)することになる。
スペインでは、カタルーニャ州が中央政府に対し救済支援を求め、事実上、破綻した。バレンシア州に続き、二州目である。
問題なのは、スペインの場合は、支援を求められた中央政府側にも「通貨発行権」はなく、地方を助ける余力が限られているという点だ。すなわち、スペイン中央政府はカタルーニャ州やバレンシア州と比べ、金融危機、財政危機に対する対応力が大きいわけでは決してないのだ。スペインは独自通貨国ではなく、かつ経常収支赤字国(しかもアメリカに次いで世界第二位の規模)であるため、状況によっては中央政府といえども普通に財政破綻(デフォルト)してしまう。
スペインを救うには欧州中央銀行(ECB)がスペイン国債を買い取り、インフレ率上昇と引き換えに金利を抑制するしかない。が、ご存じ「ドイツ」という巨大な壁が立ちふさがっており、スペインはギリシャなどと同様に状況を悪化させる緊縮財政を強いられている。

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三橋貴明(みつはし・たかあき)

三橋貴明(みつはし・たかあき)

1994年、東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。
外資系IT企業ノーテルをはじめ、NEC、日本IBMなどに勤務した後、2005年に中小企業診断士を取得、2008年に三橋貴明診断士事務所を設立する。現在は経済評論家、作家として活躍中。
インターネット掲示板「2ちゃんねる」での発言を元に執筆した『本当はヤバイ!韓国経済―迫り来る通貨危機再来の恐怖』(彩図社)が異例のベストセラーとなり一躍注目を集める。同書は、韓国の各種マクロ指標を丹念に読み解き、当時日本のマスコミが無根拠にもてはやした韓国経済の崩壊を事前に予言したため大きな話題となる。
その後も、鋭いデータ読解力を国家経済の財務分析に活かし、マスコミを賑わす「日本悲観論」を糾弾する一方で、日本経済が今後大きく発展する可能性を示唆し「世界経済崩壊」後に生き伸びる新たな国家モデルの必要性を訴える。
崩壊する世界 繁栄する日本』(扶桑社)、『中国経済がダメになる理由』(PHP研究所)、『ドル崩壊!』 など著書多数。ブログ『新世紀のビッグブラザーへ blog』への訪問者は、2008年3月の開設以来のべ230万人を突破している(2009年4月現在)。

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