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【NY市場】利回りの急上昇が逆にドル売りを誘発 ドル円は113円台に下落

 きょうのNY為替市場はドル安・円高の動きが優勢となりドル円は利益確定売りが強まった。前日は114.50円近辺まで上昇し年初来高値を更新していたが、きょうは一時113.60円近辺まで戻り売りを強めていた。特段の経済指標や政治リスクなどの悪材料は見当たらない。前日に年初来の最高水準に一気に急上昇した米国債利回りの動きが材料視されている模様。

 利回りの急上昇を受けて株式市場がIT・ハイテク株中心に調整の動きを強めておりドル円もその煽りを受けた模様。長期金利上昇による米経済への悪影響が心配され、逆にドル売りを誘発したようだ。

 ドル円はこのところの急上昇で過熱感も強まっていただけに調整が出やすい局面ではあった。明日は米雇用統計も控えていることからポジション調整が強まったものと思われる。

 なお、ロイター通信が関係者の話として、日銀は超長期債利回りの一段の上昇について、10年債利回りを目標の0%からあまり大きく上昇させない限りは容認するとみられると伝えていた。

 113円台の下値サポートとしては、今週強くサポートされていた113.50/60円水準が意識される。

 一方、ユーロドルは買戻しが強まり、1.15ドル台を回復。前日は心理的節目の1.15ドルをブレイクし、きょうは1.1465ドル近辺まで下落していた。ユーロの売りというよりもドル買いがユーロドルを下押ししていたが、きょうはドルロングを巻き戻す動きが見られ、ユーロドルは1.15ドル台を回復。ストップを巻き込んで一時1.1540ドル近辺まで一気に上昇した。しかし、ユーロのほうも上値では戻り待ちの売り圧力が強いようで伸び悩む動きも見られている。

 NY時間に入ってクーレECB専務理事の発言が伝わっていたが、インフレに関しては緩やかな上昇に留まるとの見方を示しており、当面は低金利と伴に緩和的な政策が続くとの見通しを示していた。

 ポンドも対ドルで買い戻しが優勢となり、ポンドドルは1.30ドル台を回復。一時1.29ドル台前半まで下落していた。きょうはEU側から離脱交渉は最終段階に来ているとの発言が流れていた。合意なき離脱への警戒感は根強いものの期待感も出ているようだ。また、メイ首相はEUとの合意が成立した場合、与党内からの反発を回避するため議会で早期に批准させる計画を模索しているとのニュースも流れていた。

 明日は米雇用統計が発表される。今週発表になっている関連指標は強い内容が多く、明日の米雇用統計へも期待感を高めている。非農業部門雇用者数(NFP)は18.5万人の増加、平均時給は前年比で+2.8%が見込まれている。前回よりは低めの予想ではあるが、先日のFOMCで示されたFRBの利上げ姿勢には十分な内容。ただ、予想以上の内容だったとしても素直にドル買いで反応するかは未知数。それをきっかけに米国債利回りが更に上昇を加速させるようであれば、きょうのように米経済への悪影響が警戒され逆の反応を示す可能性も留意されるところではある。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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