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【NY市場】米中貿易問題への懸念根強い中、ドル売り優勢 ただ、ドル円は底堅さ堅持

 きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となりドル円も上値が重かったものの底堅さは維持している。NY株式市場でIT・ハイテク株が下落しておりドル円を圧迫したものの、下値での押し目買い意欲も旺盛なようだ。クロス円の上昇もサポート。

 ただ、米中貿易問題が依然として解決の糸口が見えない中、積極的に上値を追う動きも見られていない。日曜日にウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が米中間の通商協議は開かれない可能性があると伝えていた。中国がムニューシン米財務長官からの協議提案への拒否を検討しているという。それを受けトランプ大統領はきょうにも2000億ドルの中国からの輸入品への制裁関税を発動するものと見られる。大統領は中国との貿易問題に関する声明を市場終了後に発表すると述べていた。しかし、事前に伝わっていたこともあり大きな動きまでには至っていない。むしろ追加情報が何かあるか警戒される。

 ドル円は8月から続いているレンジ上限での振幅が続いているが、上値抵抗は根強いようだ。112円台半ばから113円にかけては中間期末に向けた日本の輸出企業の売りオーダーが大量に並んでいるとの観測も聞かれる。ただ、いまのところは下押す動きもなく底堅さは堅持しておりリバウンド相場を維持している。

 きょうはユーロの買い戻しが強まりユーロ円も上昇。全体的にドル安の流れが優勢だったものの円安の動きもありユーロ円は堅調。一時131円ちょうど付近まで上昇した。目先の上値メドとしては131.10円付近に来ている200日線が意識されるが、前日は跳ね返されている。4月以降何度か200日線を試す場面が見られていたが、いずれも上値を拒まれており、今回は突破できるか注目される。

 ロンドン時間にクーレECB専務理事の発言が伝わりユーロの買いを誘った面もありそうだ。複雑な政策環境下で明確さが必要とし、利上げ開始後、利上げペースについて明確なガイダンスを示す必要があるのかもしれないと述べていた。先日の理事会でもECBは政策金利を少なくとも2019年夏の終わりまで過去最低の水準に据え置くとしているが、その後についてはどのように行動するか示唆していない。従来のような利上げの1~2ヵ月前に示唆するといった戦略はもはや適切ではないかもしれないと指摘した。ユーロドルも買い戻しが強まり1.17ドルを再びうかがう展開となった。先週は1.17ドルで跳ね返されているが、1.17ドル台に入るとまとまった売りオーダーも観測されている。

 ポンドは買いが続いておりポンド円は147円台半ばまで一時上昇し、ポンドドルも1.31ドル台半ばまで上昇。ポンド円は148.40円付近に来ている200日線を視野に入れる展開。
 
 合意なきEU離脱への懸念が後退している。バルニエEU首席交渉官のコメントが伝わっており、EU単一市場の整合性が維持されるのであれば、英国の合意は可能と述べていた。また、週末には、EUが英国に対して、離脱後も英国から北アイルランドに向けられた製品に関してはEUの検査官よりもむしろ、英国のチェックを認めることを検討しているとの報道も伝わっていた。市場には合意への期待が日増しに高まっており、ポンドの買い戻しが加速しているようだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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