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【NY市場】ドル円は下落 米国が新たな通商交渉提案との報道に強含む場面も

 きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となっており、ドル円は111円台前半に値を落としている。ただ、ドル円は一時111.45円近辺まで急速に買い戻される場面も見られた。ユーロ円やポンド円も上昇。きっかけはウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の報道で、米国は中国に対して新たな通商交渉を提案していると伝えていた。米中間の経済協議を軌道に戻すことが目的で、ムニューシン米財務長官を中心に働きかけを行っているという。

 しかし、市場では懐疑的な見方も少なくない。ムニューシン米財務長官はこれまでも、米中貿易問題に関しては柔軟な路線を主張してきた。しかし、直接交渉にあたっているライトハイザーUSTR代表などは強硬で、この話に乗る可能性は低いと見られている。米国が最初の方針から大きく後退するとは考えにくいとの見方もあるようだ。

 ドル円は買いの流れを維持できずに、再び111円台前半に値を落としている。後半には見切売りも出て111.10円付近まで値を落とす場面も見られた。ただ、明日からのイベントを控えていることもあり全体的には膠着した相場展開に変化はない。

 ユーロドルは買い優勢となり1.16ドル台を回復。WSJの報道で一時1.1650ドル付近まで上げ幅を拡大する場面も見られた。ただ、明日の重要イベントを控える中、1.16ドル台半ばから上は依然として重い。

 明日はECB理事会とトルコ中銀の金融政策会合が開催され、ユーロにとっては注目材料となる。ECBに関しては政策は据え置きが確実視されているものの、今回はスタッフ見通しが公表され、成長見通しを下方修正するとの報道も一部で流れていた。ドラギ総裁の会見も引き続き注目となるが、資産購入の年内終了を再度強調してくるものと見られている。いずれにしろ今回は波乱材料にはならないとの見方も多いようだ。

 一方、トルコ中銀だが、利上げ期待が高まっている。ただ、利上げ幅に関しては見方が大きく割れているようで、最高で7.25%引き上げるとの見方も出ているようだ。コンセンサスは3.25%だが、その通りであればトルコ・リラは売りの反応の可能性も高い。その場合、ユーロにとっては重しとなろう。いずれにしろ明日は、ユーロにとって注目の1日となりそうだ。

 ポンドはNY時間に入って買いが強まっており、ポンドドルは1.3080近辺まで急伸する場面が見られた。ポンド円も145.65円付近まで瞬間的に上昇。欧州委員会がEU離脱協議の合意におけるアイルランド国境の協定を英国も許容できるように書き換え始めていると伝わったことがきっかけとなっている。離脱協議の合意に関して欧州委員会は、慎重かつ楽観的に見ているとも伝えていた。

 明日は英中銀政策委員会(MPC)が予定されている。政策は据え置きが確実視されており声明が手掛かりとなりそうだ。英EU離脱交渉中で前回同様に重大なリスクとして位置づけるであろう。ただ、経済のファンダメンタルズは前回のMPCよりは若干良好なことから、文言もややタカ派色が出る可能性もありそうだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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