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【NY市場】バルニエ発言で欧州通貨が急上昇 ドル円は底堅さも膠着した展開

 きょうのNY為替市場は欧州通貨の買いが優勢となり、ドルは軟調な展開となった。バルニエ首席交渉官の発言でポンドが急上昇しており、ユーロも連れ高となった。バルニエ氏は「8週間以内にEU離脱交渉が合意するのは現実的」と述べていた。先週はトランプ大統領が、追加で中国からの輸入品に2670億ドルに制裁関税を検討していることが明らかにしており米中貿易問題への懸念は根強い。一方でEUとは解決の糸口が見出せそうな雰囲気も出ている。

 ドル円は111円台前半での推移。ロンドン時間から底堅い推移が続いており、111.25円近辺まで一時上昇する場面も見られた。クロス円が上昇したことや、米株式市場でIT・ハイテク株の売りが一服したことがドル円をサポートしている。しかし、ドル自体は上値が重い展開となっており、ドル円は積極的に上値を積極的に試す展開にはなっていない。

 トランプ大統領は先週、中国への2670億ドル規模の追加関税賦課の可能性に言及したほか、日本に対しても言及していたことから、貿易問題への懸念が引き続きドル円の重しとなっているものと見られる。21日線が110.95円付近に来ていたが、先週からの膠着相場に変化はない。

 ユーロドルは1.16ドルちょうど付近、ユーロ円は128円台後半で推移。ロンドン時間の朝方には1.15ドル台前半まで下落していたが、NY時間にかけて買い戻しが膨らんでいる。USTRのライトハイザー代表と欧州委員会のマルムストローム委員(通商担当)が会談を行っており、建設的な意見交換ができたとUSTRが声明で発表。今月末にはまた会合が開催され、その後は10月にスタッフが関税に対する詳細を詰めるとの見通しを示している。更にきょうはEUのバルニエ首席交渉官の発言でポンドが急上昇し、ユーロも連れ高となった。

 今週はECB理事会が予定されておりスタッフ見通しも公表される。政策変更はないことが確実視されているものの、ドラギ総裁の会見やスタッフ見通しは要注目。ECBは今回も年内で資産購入を終了することを強調してくるものと見られている。一方で利上げに関しては慎重な見方を堅持するものと思われる。一部からは、今回のスタッフ見通しでは成長見通しを下方修正してくるのではという観測も出ているようだ。景気の更なる鈍化傾向は見せていないものの、足元の数字は回復も示されていない。

 ポンドドルはバルニエ首席交渉官の発言を受け1.30ドル台に上昇し、ポンド円は145円台に一時上昇した。離脱に関する合意を8週間以内に結ぶことは可能だとし11月初めまでに合意に至ることは現実的で可能だと述べている。英国とEUそれぞれの議会で承認に要する時間を加味すると、その時期には合意が必要になるとも語った。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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