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【NY市場】リスク回避の円高でドル円は110円台に下落 トランプ発言も下押し

 きょうのNY為替市場は円高の動きが強まった。新興国市場の下げが小康状態になったこともあり序盤はドル売りが優勢となっていた。しかし、米株式市場で前日に引き続き、IT・ハイテク株が下落し、それが先導する形で次第に市場全体にリスク回避の雰囲気が強まった。米国債利回りが下げたほか、原油も急速に売りが強まった。

 IT・ハイテク株の下げについては半導体の下げが圧迫。半導体の価格や需要がピークアウトするとの見方が出ているようだ。きのうはフェイスブックやツイッターの幹部に対しる米上院での公聴会への懸念からIT株が下落しナスダックの下げを先導していたが、決算発表以降、高値更新を続けていたIT・ハイテク株に、ここに来て利益確定売りが強まっているものと見られる。

 きょうは小康状態ではあるものの新興国への不安感は根強く、貿易問題への懸念もある中、次第に投資家のリスク許容度も低下してきているのかもしれない。  

 ドル円は売りが優勢となり110円台に下落。21日線を割り込み110.70円付近まで一時下落した。ただ、午後になると米株に買い戻しも入り、ドル円も111円手前まで戻していたが、終盤になってトランプ大統領の発言に敏感に反応。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は大統領が、「貿易問題で次に日本と争う公算を示唆した」と伝えた。ドル円は110円台後半から一気に110.55円近辺まで下落した。

 一方、ユーロドルは序盤こそ買い戻しが優勢となったものの、途中から戻り売りが強まり伸び悩んでいる。1.16ドル台は維持されたものの上値は依然として重い。ユーロ円の下落も圧迫した模様。

 来週はECB理事会を控えている。今回はスタッフ見通しも発表になるが、貿易問題や新興国市場、そして、イタリア財政への懸念などから2018年と19年の成長見通しを下方修正してくるのではとの見方も出ているようだ。この日のドイツの経済指標も弱い内容だったが、足元の指標も依然として回復が見られていない。

 午後になってカナダドルの買いが強まった。カナダ中銀のウィルキンス副総裁の発言に敏感に反応した模様。副総裁は「カナダ中銀は利上げに対する漸進的なアプローチという文言の削除を議論している」と述べていた。カナダ円は83円台から84円台半ばまで上昇。

 ポンドドルは序盤は1.2960ドル近辺まで上昇したものの、その後は1.29ドル台前半に伸び悩んでいる。きょうは英EU離脱関連の話題もなく、ドルや円の動き沿った展開となった。ポンド円は一時143円台前半まで下落した。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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