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【NY市場】シリア情勢緊迫化でドル円は再び106円台

 きょうのNY為替市場、シリア情勢が緊迫化しており、市場は懸念を高めている。シリアのアサド政権が市民に化学兵器を使用したとの疑惑で、トランプ大統領がシリアへのミサイル攻撃を示唆。これに対してアサド政権を支援しているロシアがミサイルを打ち落とす方針を示している。トランプ大統領がツイッターでロシアに対して「ミサイルがやってくるから準備しろ」と警告したことも雰囲気を悪化させたようだ。

 市場では今回の件でロシアへの経済制裁が強化されるのではと警戒しており、ロシアでは国債やルーブルが急落。米中貿易戦争への懸念が緩んでいる矢先に、再びリスク回避の雰囲気を市場は強めている状況。

 午後になってFOMC議事録が公表された。全体的にインフレ上昇に自信を示しており、中期的には追加利上げが適切とも言及。発表直後はドル買いの反応が見られ、ドル円は107円台を回復していたが、ドル買いの動きはさほど盛り上らず、再び106円台に戻す展開。

 議事録では貿易戦争による下振れリスクも指摘しており、漸進的な利上げが適切との慎重姿勢も引き続き継続している。市場は年内あと2回の利上げをかなりの確率で織り込んでおり、3回になるかどうかに注目が集まっている状況。今回の議事録はそこまでのインパクトはなかったようだ。

 CMEがFF金利先物の取引から算出しているFEDウォッチを見ると、利上げ確率は逆に発表後に下げている。現在、年内あと3回以上の利上げの確率は27%程度で推移。
 
 なお、きょうは3月の米消費者物価指数(CPI)が発表され、コア指数で前年比2.1%となった。昨年第1四半期以来の2%台回復となっている。携帯電話の値下げが一服したことが主因。この傾向が続くか注目されるところではあるが、予想通りだったこともあり、きょうのところは反応は限定的となっている。

 ファンダメンタルズよりも貿易問題や地政学的リスクなど政治に市場の関心が集まっている様子もうかがえる。

 ドル円は一時106.65円付近まで下落。前日安値が106.60円付近にあり目先の下値サポートとして意識されるほか、21日線が106.25円付近に来ている。

 一方、ユーロドルはFOMC議事録後に伸び悩んだものの、1.23ドル台後半まで一時上昇。特にユーロ買いを誘発する材料はないが、市場がシリア情勢への懸念を強める中、ドル売りがユーロドルを押し上げているようだ。

 ユーロドルは2月以降、21日線を挟んでのレンジ取引が続いており、次の材料待ちの展開が続いている。高値圏での揉み合いでもありこの場合、上放れするケースも多いが、今回はどうか注目される。

 きょうはカナダドルや豪ドルといった資源国通貨の堅調が目立っている。中東情勢が再び緊迫化する中、商品市場で原油のみならず金など貴金属相場も上昇。それに対してドルが下落していることも資源国通貨を押し上げている。カナダ円は85円台に一時上昇し、リバウンドの動きを強めている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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