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株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド

とれんど捕物帳 少し行過ぎた反応か!

配信日時
2018年12月8日(土)08:45:00
掲載日時
2018年12月8日(土)08:55:00

 今週は突然の株急落にドル円もバランスを崩した週であったであろう。米中首脳会談を受けてトランプ政権は、1月から実施予定だった2000億ドルの中国から米国への輸入品に対する関税引き上げを90日間延期した。あくまで90日間の猶予を与えただけであったが、解決への期待感をつないだ格好となり、市場も直後は好感している。ただ、ムードは1日しか持たず、株式市場は一気に戻り売りに押されている。

 理由は様々挙げられていたが、10月からの突然の株式市場の急速な下落で、市場の先行きへのモメンタムが低下しているのであろう。株の急速な下落は、高速売買(HFT)などシステムを使った売買の影響が多分にあるように思われるが、先週も述べたように、株急落にビビッたのか、FRB幹部からも急に弱気な発言が相次ぎ、市場にも2019年の景気に慎重な見方が急速に増えてきている。FRB幹部の発言が更に不安感を助長している面もあるような気もする。もっとも、根本にはトランプ大統領の圧力があるのかもしれないが。

 米国債はとうとう、2債と5年債の利回りが逆転し、逆イールドの減少が見られ始めた。教科書的には先行きの景気後退の兆候を示す。10月に見られた長期金利上昇への期待に伴う株安というロジックはどこに行ったのであろう。

 いまのところ、2019年の米経済の予想は、景気後退までは少数派だが、景気減速は多い。ただ、今年の高成長からすれば、それはそうだろうとも言いたくなる。年末商戦の消費は絶好調で過去最高のようだ。10-12月期の個人消費は堅調維持と思われる。10-12月期もそれなりに高い成長が見込まれ、今年の年ベースでの米成長率は3%を超えるであろう。来年はさすがに、その反動が出ると思われる。

 ただ、いまの米株の下落が示すほどの悲観的な状況になるのかというと懐疑的ではある。足元を振り返ると、米経済指標は何も景気後退のシグナルを発していない。住宅や自動車には減速が顕著に見られているが、需要の一巡感や、住宅に至っては価格高騰が要因として挙げられる。いまに始まったことではない。まだ、雇用が力強さを維持しており、賃金の高い伸びも、まだ始まったばかりで余力がある。米GDPの最大要素である個人消費は、まだ崩れる段階ではないであろう。

 市場が勝手に悲観的なシナリオを想像しているだけで、今回の株の下落は行き過ぎた反応とも思われる。

 さて来週だが、株式市場の動向は引き続き注目され、米経済指標では消費者物価の発表なども予定されている。ただ、話題の中心は欧州になるであろう。ドル安の動きもあるものの、ユーロやポンドといった欧州通貨がその受け皿に成り切れてない。結果、ドルは底堅い推移を続けている印象だ。

 来週は11日に、メイ首相がEUと合意してきた離脱協定に対する採決が英下院で予定されている。情勢は混沌としており、もし、否決された場合のメイ首相の行動が注目される。同首相は否定しているが2回目の国民投票実施というシナリオもあるようだ。ポンドはそれに向かって乱高下も予想される。どうしても勝負したい人は別だが、一言で言えば手出し無用が賢明だ。

 一方、13日にはECB理事会が予定されている。予告通りに資産購入の年内終了を宣言してくるであろう。問題はECBが、その次の利上げのステップに積極性を示すかどうかであろう。このところのドイツの指標が弱いことや、インフレも上昇圧力が強まる気配を見せていない。フランス、イタリアの動向も気掛かりだ。かなり慎重なスタンスを強調してくることも予想される。外部環境にもよるが、その場合、ユーロの下振れリスクも留意したいところではある。よって欧州通貨は軟調な動きも予想され、相対的にドルは消極的な買いも予想される。

 もし、株式や米国債が落ち着けば、ドル円は買い戻しも期待したいが、上値が重い状況に変化はないものと思われる。

 ドル円の中心レンジは112.00~114.00円を想定。スタンスは「やや強気」から「中立」に変更する。

()は前週
◆ドル円(USD/JPY) 
中期 上から中立へトレンド変化
短期 →(→)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 中立継続
短期 →(↑↑)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 中立から下へトレンド変化
短期 ↓(→)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 上から中立へトレンド変化
短期 →(↑)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 中立継続
短期 →(→)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 中立から下へトレンド変化
短期 ↓↓(↓↓)

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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