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今週のまとめ10日15日から10月19日の週

配信日時
2018年10月20日(土)07:50:00
掲載日時
2018年10月20日(土)08:00:00

 15日からの週は、欧州通貨に売り圧力がかかった。ユーロにとっては、EUがイタリア予算案を拒否する姿勢を示していることが相場を圧迫。ポンドにとっては、EU首脳会議をめぐり英国とEU双方が国境問題で解決の糸口を見いだせていないことが売りを誘った。今後の焦点が、移行期間の延長の是非に変質した面も。ドル相場はドル買いが優勢。米FOMC議事録では従来通りの漸進的な利上げペースの方針が確認されており、トランプ米大統領の非難に対して中銀独立性が維持されている。米株式市場は好決算で買われる場面もあったが、米債利回りの上昇が利益確定売りを促す動きもあり不安定。米国からの為替操作国認定は免れたものの、中国株が軟調なこともリスク動向にはネガティブだった。ただ、週末には当局の株価支援策への期待も広がり、下落はひとまず落ち着いた。ドル円は112円台を中心とした取引。ユーロドルは1.16台から1.14台へ、ポンドドルは1.32台から1.30台へと下落。クロス円は株式にらみで神経質な振幅相場だった。


(15日)
 東京市場は、リスク警戒感が広がった。週末14日に行われたバルニエEU首席交渉官と英ラーブ離脱担当相との会談では、アイルランド北部の国境問題について合意に至らず、同問題が合意の壁となる状況が強調されたことで、早朝にポンド売りが広がった。日経平均は一時400円超安。ポンド円は一時147円割れ、ポンドドルは1.31台割れ。ドル円は一時111円台に下押し。

 ロンドン市場では、欧州通貨が反発。欧州株は下落してスタートしたが、下げは限定的。次第にプラスに転じる動きに。米株先物は下げ幅を縮小。円買いの動きが一服するとともに、ユーロドルやポンドドルが買い戻されて、クロス円も反発。英国とEUの双方の報道官がコメントを発している。いずれもバックストップ関連などで未解決も問題が残されているとしている。ただ、双方とも合意に向けた姿勢は維持しており、決裂は回避されている。ユーロドルは1.15台後半へ、ポンドドルは1.31台後半へと上昇。ドル円は111円台後半での揉み合い。

 NY市場で、ドル円は111円台後半で下げ渋りも、上値が重い。サウジの緊張や中国経済への懸念が株式と伴にドル円の上値を抑えた。ムニューシン米財務長官が先週のG20で為替条項に言及したが、それに関しては日米の軋轢はさほどないとの見方も少なくない。一方、サウジに関しては、原油相場も落ち着いており動向を見守りたいといった雰囲気も。先週急落した株式市場は依然として上値は重いものの、次第に落ち着きを取り戻しつつある。VIX指数も節目の20ポイント付近まで戻している。9月の米小売売上高は予想を下回ったが、ハリケーンの影響との見方。ユーロドルは1.15台後半での取引。ユーロ円は130円台を維持できず。
 
(16日)
 東京市場では、ドル円が堅調。日経平均の上昇とともに111.70台から112.10台へと上昇した。ただ、中国株が神経質な上下動となったことで、ドル円の上昇も振幅を伴った。ユーロ円はドル円とともに129円台前半から後半へと上昇したが、ユーロドルは1.15台後半での揉み合いにとどまった。NZドルは堅調、第3四半期の消費物価指数が予想を上回ったことが背景。NZ円が上昇し、NZドル/ドルでも底堅かった。

 ロンドン市場では、ポンド買いが優勢。あすのEU首脳会議を控えて合意に向けた期待が広がっている。さらに、この日発表された英ILO統計で賃金の伸びが加速したこともポンド買い材料。ポンドドルは1.32台乗せ、ポンド円も148円に上昇。一方、ユーロは序盤に買いが先行したものの、独ZEW景況感指数が予想以上の落ち込みを示したことで反落。対ポンドでの売り圧力もあって、対円や対ドルで序盤の上昇を帳消しにした。ユーロドルは1.15台後半での取引。ユーロ円は130円台では売りに押された。欧州株は総じて堅調、米株先物も続伸しておりリスク警戒感は一服。ドル円は112円台に乗せた。好調な米企業決算を受けた米株高期待も。

 NY市場では、リスク回避が後退、ドル円は112円台を回復した。米株式市場が堅調で、ダウ平均は500ドル超高に。米証券会社やヘルスケア企業の好決算が背景。VIX指数も低下。ドル円は112円台前半での強もち合い。ユーロドルは1.16台乗せから1.15台後半へと上下動。トルコリラなど新興国通貨の上昇がユーロ買いを誘った面もあった。一方、EUがイタリア予算を承認しないとの思惑が重石。ポンドは148円ちょうど近辺へと伸び悩み。英保守党の議会幹部からは現バックストップ案では議会を通過できないとの発言があった。

(17日)
 東京市場で、ドル円は112円台前半での取引。一時112.40台まで買われたが、株式市場で利益確定売りが入ったこともあり、高値からは調整された。日経平均は上げ幅を縮小、上海総合指数は下げに転じる場面があった。ユーロドルはEU首脳会議をにらんで神経質。1.15台後半を中心に上下動。

 ロンドン市場は、ポンドが軟調。欧州株は方向感に欠ける取引でスタートしたが、次第に売り優勢に。米株先物も下げ幅を拡大。EU離脱に関するEU首脳会議が開始される前で、不透明感が広がっている。また、英消費者物価指数の伸びが予想を下回ったことで、ポンドには一段と売り圧力がかかった。ポンドドル、ポンド円ともに50ポイント超の下落となっている。ユーロドルは1.15台後半での揉み合いから1.1550割れへ、豪ドル/ドルは0.71台半ばまで買われたあとは、0.71台前半へと押し戻されている。取引中盤にかけてややドル高の動きがみられている。

 NY市場では、ドル買いが優勢。FOMC議事録で、漸進的な利上げが適切との見解で一致、中立金利を上回る利上げの可能性にも言及された。米債利回り上昇とともにドル買いに。ドル円は112.65近辺まで上昇。ユーロドルは1.15割れ。ユーロに関しては、欧州委員会はイタリア政府が提出した予算案を拒否することを決定したとの報道も伝わっている。ポンドドルは一時1.31台割れ。きょうはEU首脳会談が行われているが、英国とEUの溝が埋まらず、きょうは何も出ない可能性も。メイ首相はEU離脱後の移行期間延長を検討しているとの報道があった。 

(18日)
 東京市場、ドル円が112円台前半で弱もち合い。前日NY市場ではFOMC議事録を受けて112円台後半まで買われたドル円。朝方には112.73レベルまで高値を伸ばした。しかし、その後は一転して頭の重い展開。買いが先行した日経平均はマイナスに転じている。香港・上海株も不安定な動き。ドル円は112円台半ば割れ。ユーロ円は129.60台から129.20台まで下押しされた。ユーロドルは1.15ちょうど近辺と前日安値付近で揉み合い。サルビーニ・イタリア副首相(同盟党首)が、予算を変更しないと発言したことが重石となった面も。

 ロンドン市場では、円売りが優勢。欧州株が堅調に推移しており、株安の連鎖は一服。リスク警戒感の後退でクロス円主導で円安の動きが優勢。ドル円以外の主要通貨ではドル安に方向が転換している。英国にはEU離脱をめぐるEU首脳会議が、欧州にはイタリア予算に対するEU承認問題が課題となっているが、ひとまず落ち着いたムードとなっている。ユーロドルは1.1482レベルまで下落したあと、1.1527レベルまで上昇。ポンドドルは1.3076レベルまで下落後、1.3131レベルまで上昇。ユーロ円は129.10台から129.70台まで、ポンド円は147.10近辺から147.80近辺までの上下動。ただ、取引中盤には欧州株の上値が再び重くなっており、怪しい雲行きに。

 NY市場は、リスク回避の動きが広がった。ダウ平均が一時470ドル超の下げ。中国とイタリアへの警戒感が背景。きょうは上海株が2500ポイント割れとなり、2014年11月以来の安値水準となった。イタリアではEUがイタリア予算案の承認を拒否する姿勢となり、イタリア債が大きく下落。ドラギECB総裁は同国は世界経済のリスクの一つと指摘。ユーロドルは1.14台前半、ポンド円は1.30台前半へと下落。ドル円は一時111円台に下落。クロス円も総じて下げた。
 
(19日)
 東京市場は、やや円安の動き。上海株が反発したことでリスク警戒感が後退。序盤は前日の米株安を受けて日経平均も上海株も下落。しかし、中国当局者が相次いで市場に対する支援発言、口先介入の動きがみられ、上海株は大きくプラスに転じている。ドル円は112円台前半から半ばへと反発している。ユーロ円は128.50割れ水準から129円近辺へと上昇。豪ドル円は80円台を回復する動き。

 ロンドン市場では、ユーロ売りが先行。EUがイタリア予算を拒否する姿勢を示していることで、イタリア債およびイタリア株が下落。欧州株全体に売り圧力が波及している。ユーロドルは1.1433レベルに安値を更新。ユーロ円も128円台後半で上値の重い動き。ポンドドルも1.3012レベルに安値を更新したが、対ユーロでの買いに下支えされ1.3047レベルに高値を更新した。ドル円は112.54レベルまで買われたあとは112円台半ばで高止まり。ユーロ売りのほかは、リスク回避の動きは目立っていない。中盤にかけては豪ドル主導で上値を模索する動きに。

 NY市場ではドル円の買い戻しが優勢となった。米株の下げが一服しており、ひとまず買い安心感に繋がった模様。ポイントとして意識される112.50円水準を上回り、一時112.60円近辺まで上昇。ただ、米株は依然としてIT・ハイテク株中心に上値が重い展開が続いており、ドル円も買い戻しの勢いを強めるまでには至っていない。ただ、112.50円付近の水準は維持しており、来週以降の動きが注目される。

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