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とれんど捕物帳 ファンダメンタルズへの回帰を期待

配信日時
2018年6月23日(土)08:50:00
掲載日時
2018年6月23日(土)09:00:00

 先週、ドル円にやや強気な見通しを立てたが、そうは問屋が卸してくれないようだ。トランプ大統領の口撃がまたしても市場のファンメンタルズへの回帰を拒んでいる。トランプ大統領は、もし中国が通商慣行の変更を拒否し報復措置をとるならば、制裁関税は2000億ドル相当まで拡大されると発表した。事前に拡大措置の噂は流れていたが、措置を拡大しても1000億ドルと見られていただけにネガティブ・サプライズとなり、株式市場中心にリスク回避の雰囲気が席巻した。

 止めておけば良いものを面子が何よりも大切なのだろう。中国も即座に対抗方針を発表している。中国の米製品の輸入は1300億ドル程度であることから、米国の2000億ドル規模の関税措置には対抗できず、別の方法を検討しているようだ。ダウ採用銘柄など米主力企業を直接ターゲットとした制裁を実施する方法も模索しているといったニュースも流れていた。

 トランプ政権も北朝鮮で味をしめたのか、対話と圧力で対応しようとしている。経済問題はあくまでギブ・アンド・テイクで命のやり取りでない。安全保障と経済問題では少しアプローチを変えたよいのではとも思われるが、政治的思惑もあり派手にやりたいのであろう。貿易はあくまでギブ・アンド・テイクの関係になっているので、赤字問題に根本的な解決策はなく、せめぎ合い、そして、双方妥協しながらダラダラ進むのではと見ている。

 米国の貿易赤字拡大は外国人による米国債の保有などファンディングの裏付けがしっかりしていれば、そう問題ではない。むしろ最近は、世界経済にみならず米経済にとってもプラスと捉える向きも多くなっている。ただ、中国に偏り過ぎている点は問題と思われるが。

 株式市場の上値は依然として重く、ダウ平均は週末にようやく反発したものの8日続落となっていた。9日続落ならば40年ぶりだったらいしい。米中貿易問題は長丁場になる可能性もあり、実体経済への影響が明確に出てくれば別だが、いずれ市場も飽きて来るであろう。この手の話は意外にそういうものだったりする。まもなく、何かをきっかけにファンダメンタルズに焦点が戻ることを期待する。

 さて来週だが、さほど大きな指標もない。ホワイトハウスの一部からは中国と再度協議の意向も示されており、中国側のキーマンである王岐山・国家副主席とワシントンで協議の方向との観測報道も流れている。7月6日の関税措置発動日までに水面下で交渉が繰り広げられるのであろう。米中貿易問題に関連した動きに引き続き注目が集まりそうだが、何らかの発言や報道をきかっけに市場の焦点がファンダメンタルズに回帰することを期待したい。そのほか来週は上半期末であることから、実需の動きも注目されるところではある。

 今週のドル円は予想に反して、一時110円台を割り込んでしまったが、底堅さは堅持しているものと思われスタンスは引き続き「やや強気」を継続する。想定レンジとしては、109.50~112.00円を想定。

()は前週
◆ドル円(USD/JPY) 
中期 中立継続
短期 ↑↑(↑↑)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 中立から下へトレンド変化
短期 ↓↓(→)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓(↑↑)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 中立から下へトレンド変化
短期 ↓↓(→)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓(↓)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓(↓)

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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