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【来週の注目材料】利上げを後押し?!<米PCEデフレータ>

配信日時
2018年6月23日(土)17:00:00
掲載日時
2018年6月23日(土)17:10:00

 12日、13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)における参加メンバーによる見通し(Projection)の発表で、年内3回(あと1回)から年内4回(あと2回)に見通しが引き揚げられた米国。
 その背景にある経済成長や物価の見通しを見ると、2018年末時点での経済成長率見通しが前回の+2.7%から+2.8%へ、同物価見通しがPCEデフレータ前年比で1.9%から2.1%へ、同コアPCEデフレータ前年比で1.9%から2.0%へそれぞれ引き上げられました。

 米国のインフレターゲットは日本や欧州などの消費者物価指数(CPI)ではなく、PCEデフレータ前年比2.0%ですから、今回に見通しで、総合ではターゲット超え、コアでもターゲットに到達という見通しになっています。
 こうした状況が政策金利引き上げペースの加速見通しにつながったという格好です。

 米FRBの責務は「雇用の最大化」「物価の安定」「穏やかな長期金利の推進」と定められています。
 このうち、穏やかな長期金利を実現するためには物価の安定が必要となりますので、事実上は雇用の最大化と物価の安定という二大責務が重要。
 ある程度背反する二つの責務ですが、雇用についてはほぼ完全雇用を実現しているような状況で、失業率は節目の4.0%を割り込み、直近の数字は18年ぶりとなる3.8%を記録。FOMCでの予想も年末時点で3.6%まで引き下げられるなど、既に過熱気味の可能性もある状況です。

 ちなみに米国で失業率が4%を割り込む局面を見せたのは50年代、60年代、直近の00年と過去3度あります。
期間はまちまちですが最長4年ぐらい続いたこともあり、50年代には2.5%まで下がったことがありますが、ただ、過去3度とも、その後にリセッションを起こしておりバブルだったとみられています。(直近の2000年はいわゆるITバブルの時期です)。

 雇用面では過熱気味ともいえる状態だけに利上げのカギを握るのは物価面での動向。12日に発表された消費者物価指数(CPI)は
総合が前年比+2.8%、食品・エネルギーを除くコア前年比が2.2%と2%を超えてかなり強めに出ています。

 こうした中で、来週は米国のインフレターゲットの対象でありFOMCでも物価を見る指標とされているPCEデフレータが29日21時半に発表されます。

 予想は前年比2.2%と前回の2.0%から上昇。コア前年比は1.9%とこちらも前回の1.8%から上昇見込みです。

 総合はターゲットを超え、コアもターゲットに迫る強めの数字が見込まれており、予想通りだとすると、年内4回というFOMCで示された利上げペースが実現するという見方を後押ししてきそう。

 金利先物市場の動向から見た利上げ割合は年内3回以下が55.6%と年内4回以上を上回っており、FOMC見通し寄りもやや慎重な見方となっていますが、PCEの数字が、こうした見通しを強気に押し上げてくるとドル高につながる可能性がありそうです。

minkabuPRESS編集部山岡

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