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今週のまとめ6日11日から6月15日の週

配信日時
2018年6月16日(土)07:50:00
掲載日時
2018年6月16日(土)08:00:00

 11日からの週は、イベントが目白押しだった。日米欧の金融政策発表、米朝首脳会談、米中貿易摩擦など経済・政策両面での重要なトピックスが相次いだ。米朝首脳会談では、北朝鮮が完全な非核化で合意した。まだ今後の工程についての詳細は不透明だが、ひとまず朝鮮半島をめぐる政局不安は一服した。一方、通商問題では米国の孤立が目立った。先週末のG7では米国とその他G6との対立が鮮明になった。また、週末には米国が対中関税賦課品目の詳細第一弾を発表するなど摩擦が表面化している。金融政策面では、米FOMCは予想通り0.25%の利上げを発表した。経済・金利見通しでは年内の利上げを3回から4回に上方修正。市場へのインパクトの面ではECB理事会が大きかった。年内のQE終了を表明して、一時ユーロ買いの反応がみられたが、利上げ時期に関しては少なくとも来年夏までは据え置きとしたことで一気にユーロ売りが強まった。日銀はややインフレ評価を弱めたが目立った反応にはつながらなかった。株式市場はECB理事会の結果をハト派的と受けとめて上昇。週間でも買い優勢となった。ドル相場はユーロ安の影響でドル高が進んだ。政治面の不安定さは残るものの、相場は米欧や米日などの金融スタンスの差に大きく反応していた。英国ではEU離脱交渉をめぐる不透明感もあって、ポンドはユーロとともに軟調だった。


(11日)
 東京市場は、ユーロ買いと円売りが進んだ。ドル円は昼頃に買いが入り、109円台に上昇。その後もしっかりとした値動き。新規材料には欠けており、大口のフローが持ち込まれたもよう。ユーロ相場は朝方から堅調な動き。ユーロドルは1.18台を回復。ユーロ円は129円台に乗せると129円台後半へと上伸した。一方、カナダドルは軟調。週末のG7での米加の対立が売りを誘った。ドルカナダは一時1.30台に上昇。

 ロンドン市場では、ドル円が110円台に乗せた。イタリア債と株が買われており、リスク動向が改善。ドル円は109円台後半から110.07レベルに高値を伸ばした。あすの米朝首脳会談を控えてやや動きにくく、110円近辺に留まった。一方、ポンドは英鉱工業生産の下振れや英貿易赤字拡大を受けて下落。あすからの英議会でのEU離脱法案採決への不透明感も。ポンドドルは1.33台半ば、ポンド円は147円台後半へと下落。ユーロ相場は振幅。買い先行も、ポンド安とともに上値が重くなった。ユーロドルは1.18を挟んだ上下動。

 NY市場では、ドル円が110円ちょうど付近で振幅。週末のG7サミットでの米国とG6の亀裂も、市場の反応は穏やか。今週の米FOMC、ECB理事会、米超首脳会談などのイベントに関心が移行している。ユーロドルも1.18を挟んで上下動。ポンド相場は引き続き上値が重い。米株や債券利回りは上昇したが、リスク選好ムードはさほど広がっていない。イベント前の様子見ムードに。

(12日)
 東京市場は、神経質に振幅。米朝首脳会談がシンガポールで行われており、ドル円は、期待感から買いが先行して110.49近辺まで上昇。その後は調整売りも交えて110円台前半で上下動した。株式市場も方向感が定まらない展開だった。ユーロドルは1.1740台から1.1770台での振幅。小動きではあるが神経質な値動きだった。

 ロンドン市場では、欧州通貨が振幅。米朝首脳会談は朝鮮半島の非核化で合意して終了した。ただ、トランプ大統領は米韓軍事演習を当面停止するとした一方で、経済制裁は継続するとしている。朝鮮戦争の終結宣言や非可逆的な核廃絶宣言までには至らず、今後の交渉に行方を委ねる格好。ドル円は110円台前半での取引が継続。ユーロ相場は上に往って来い。ユーロドルは序盤に1.18台に乗せたが、ドイツZEW景況感指数が下振れすると1.17台後半に押し戻された。政治リスクが重石。ポンドも買いが先行しポンドドルは1.34台乗せ。しかし、ILO統計で賃金の伸びがやや鈍化したことで1.33台へと売りに押された。EU離脱法案審議に向けた不透明感も。

 NY市場で、ドル円は110円台前半での上下動。米朝首脳会談を終了、次はFOMCの視線が移動するなかでドル円は方向性に欠けた。米消費者物価指数は予想通りの結果となり、FOMCでの漸進的な利上げの見方に特段影響していない。ユーロドルは後半になって戻り売りが強まった。特に材料は見当たらないが、貿易問題を材料にドルが対ユーロやカナダドルなど上昇しているとの指摘も。ポンドは上に往って来い。英下院が上院が提出したEU離脱法の修正案の「意味ある投票」を行い、否決された。一時ポンド買いもすぐに収束した。

(13日)
 東京市場は、ドル円が110円台後半に上昇。今晩の米FOMCでの金利見通しの上方修正や緩和解除など年内の利上げペース加速が期待された。ドル円は一時110.69レベルと5月23日以来の高値水準をつけた。ユーロドルは1.17台半ばで小動き。豪ドルは、ロウ豪中銀総裁が利上げは幾分先と発言したことで売りに反応。ただ、市場は当面の金利据え置きを見込んでいることもあり、値動きは限定的だった。

 ロンドン市場では、ややドル買いが優勢。米FOMCを控えて利上げ見通しの上方修正の思惑が広がった。ドル円は高値を110.72レベルまで伸ばした。ユーロは一時1.1730レベルまで下落。ただ、その後は米債利回りの上昇一服とともにドル買いも落ち着いた。ポンドが軟調。英消費者物価指数の発表前から売りが広がり、ポンドドルは前日安値を割り込んだ。消費者物価は予想通りの結果だったが、発表後に1.3308レベルまで安値を広げた。ポンド円は147円台後半から前半へと下落。前日NY市場での振幅後に安値を割り込んでおり、ポンド売り方向のストップ注文が執行されたもよう。

 NY市場では、ドル相場が振幅後、売り優勢となった。米FOMCではタカ派名内容だったことから発表直後はドル買いの動き。FOMCメンバーの金利見通しは年内あと2回の利上げに上方修正された。しかし、米紙が米政府は適用が猶予されていた中国への関税措置を早ければ金曜日にも実施する意向と報じると、ドルは戻り売りを強めた。ドル円は110.85近辺まで上昇したあと、110円台前半へと下落。ユーロドルは1.17ドル台前半に下落したあと、1.18ちょうど近辺まで戻した。

(14日)
 東京市場で、ドル円は上値が重い展開。前日NY市場で米中貿易摩擦を警戒して110円台後半から前半に押し戻された地合いを受けた動き。110円台前半での取引が続いた。米債利回りの低下を受けて、一時110.07レベルまで下落。ユーロドルは1.18台に再び乗せた。前日に米紙が米国は中国への関税措置を早ければ金曜日にも実施する意向と報じた。

 ロンドン市場では、ECB理事会を控えてドル売りが先行。前日FOMC後のドル売りの流れが継続。ドル円は109.92レベルまで下落。ユーロドルは1.1831レベルまで買われ、ECB理事会でのタカ派の結果を織り込む動きもみられた。ポンドは堅調。5月の英小売売上高が予想以上に伸びたことが背景。ポンドドルは1.34台半ば、ポンド円は147円台後半へと買われた。欧州株は総じて軟調。米中貿易摩擦やECB出口戦略などが警戒された。

 NY市場では、ECB理事会を受けてユーロが急落。理事会では予想外に資産購入プログラム終了に向けた具体策が発表された。ただ一方で、来年の夏まで金利は据え置くとのコミットも同時に発表されたことで、市場は逆に慎重な雰囲気を強めた。ユーロドルは1.1851レベルまで一時買われたが、一気に売りが強まり1.15台へと下落。ドル相場全般にもドル買い圧力がみられ、ドル円は110.70近辺まで上昇。ポンドもユーロ急落で連れ安となった。欧州株は上昇に転じた。この日発表された米小売売上高は予想を上回りドル相場を下支えした面もあった。

(15日)
 東京市場は、ドル円が堅調。日銀金融政策決定会合は予想通り金融政策を据え置いた。そのなかで、消費者物価指数(CPI・除く生鮮)の評価が引き下げられたことなどを背景に円売りが優勢となり、110.80台へと上昇。ユーロドルは前日の大幅下落を受けて1.15台後半と安値圏での揉み合い。1.15の心理的水準が意識された。

 ロンドン市場は、前日のドル買いに対する調整の動きが優勢。序盤は一段のドル高を試す動き。ユーロドルは1.1543レベル、ドル円は110.90レベルまでドル高が進行。しかし、その後はドル売り方向に転じている。米国が1000億ドル規模の対中国関税品目リスク第2弾をほぼ完成との報道で、ドル円は110.39レベルまで反落。ユーロドルにも買い戻しが入り、1.16台に乗せた。

NY市場でドル円は110円台半ばでの推移が続いた。トランプ大統領が500億ドル規模の中国からの輸入品への制裁関税措置を承認した。事前に伝わっていた内容ではあったが、中国が報復した場合には追加する可能性も付け加えている。その中国は早速、同規模の報復関税を課すと表明している。しかし、為替市場では円高の動きが強まった印象まではない。むしろ、ユーロドルが前日の急落から買い戻しが入っており、それに伴うドル売りがドル円を圧迫していたようにも思われる。実際、ユーロ円やポンド円は上昇した。

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