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ドル円は上値も重いが、200日線はしっかりと堅持=NY為替概況

配信日時
2018年6月13日(水)06:02:00
掲載日時
2018年6月13日(水)06:12:00

 きょうのNY為替市場、ドル円は110円台前半での上下動が続いた。後半になって110円台半ばの水準を試す動きも出たものの上値を拒まれている。朝方発表になった米消費者物価指数(CPI)は予想通りの結果となった。ただ、FRBの目標に沿った内容ではあったことから、今後の漸進的な利上げを追認する内容ではある。ただ、ドル買いの反応は一時的に留まった。

 ドル円は上値も重かったが、下押す動きもなく200日線の水準はしっかりと堅持している。米国債利回りの上昇や、リスク回避の後退がドル円を支えている模様。

 この日の最大の注目はシンガポールで行われた米朝首脳会談だったが、合意文書への署名も行われ非核化の文言も入った。しかし、簡素な文章で抽象的な部分も多く、非核化プロセスに向けた具体策が盛り込まれていなかったことから、市場にはやや失望感もあったようだ。

 今週第1の重要イベントを通過し、明日のFOMCの結果発表に関心が移っている。利上げはほぼ確実視されており、市場も織り込んでいる。注目はFOMCメンバーの金利見通しやパウエルFRB議長の会見に集まりそうだ。特に金利見通しで今回を含めてあと3回の利上げ期待が強まるか注目されるところではある。ただ、貿易問題など不透明な要素も抱えていることから、FRBは慎重との見方も少なくはない。

 ただ、素直にドル売りの反応になるかは未知数。翌日にECB理事会を控えていることや、ドル円の場合、株式市場がポジティブな反応を示せば、逆の展開もあり得ることから未知数といってよいであろう。いずれにしろ、今回のFOMCを通過して200日線の水準を維持できるようであれば、5月に付けた高値111.40円水準を試す展開も期待される。

 ユーロドルは後半になって戻り売りが強まった。特に材料は見当たらないが、貿易問題を材料にドルが対ユーロやカナダドル、円で上昇しているとの指摘も聞かれた。

 明日のFOMCや木曜日のECB理事会を控え、上値に慎重になっているのかもしれない。ECB理事会では出口戦略の議論が期待されている。しかし今回は、現在の資産購入プログラムが終了する9月の具体策は発表されないとの見方が多い。発表は7月になると見られている。ただ、声明やドラギ総裁の会見でその辺の何らかのヒントを示す可能性も期待されているようだ。

 今回はECBのスタッフ見通しが発表になるが、最近のユーロ安と原油高でインフレ見通しは上方修正される可能性は高い。しかし、第1四半期の減速から回復を示す指標がまだ見当たらず、成長見通しに関しては未知数。

 後半になってポンドは上に往って来いの展開が見られた。ポンドドルは1.34ドル台を一時回復し本日高値圏に上昇したが、直ぐに1.33ドル台に戻す展開。

 英下院が上院が提出したEU離脱法の修正案の「意味ある投票」を行い、それを否決した。修正案はEUとの離脱合意について議会に拒否権を与えるもの。もし、修正案が可決すればメイ首相は議会に手足を縛られる。

 今回は与党内の親EU派の説得工作が奏功し、目先の政治リスクがひとまず後退したことから、ポンドは上昇の反応を示したが、与党内にはメイ首相への不満も多い。メイ首相への不信任と解散総選挙のリスクはこれからも燻る可能性もあることからポンド買いは短期的となったとの指摘も聞かれる。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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