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【来週の注目材料】利上げの鍵となる物価動向は~米消費者物価指数

配信日時
2018年3月10日(土)17:00:00
掲載日時
2018年3月10日(土)17:10:00

 米連邦公開市場委員会(FRB)に課せられた二大責務が、雇用の最大化と物価の安定。
 雇用については、実質的に完全雇用に近い状況にあるだけに、今後の利上げ動向の鍵は実質上物価が握る状況が続いています。
 月一のビッグイベントである雇用統計にしても、これまでは非農業部門雇用者数(NFP)への注目が高かったですが、このところは物価との関連が高い平均時給の注目が高まる状況となっています。

 米国は物価に関してインフレターゲットを採用しており、その目標はPCE(個人消費支出)デフレータの前年比2%となっています。

 ただ、PCEデフレータに関しては、計測が煩雑ということもあり、発表が他の物価指標に比べて若干遅め。2月分の数値が出てくるのは3月29日となります。
 そのため、市場では発表が早く、動きの傾向が似ている消費者物価指数(CPI)をより重要視することが多いです。

 今週の13日に発表される2月の米消費者物価指数は、前年比+2.2%と1月分の+2.1%から若干強まる見込み。食品・エネルギーを除いたコア指数は+1.8%と1月と同水準の見込みです。

 ここ二か月続けてガソリン価格が上昇するなど、エネルギー関連の上昇が目立っているだけに総合では上昇しているもののコアでは変わらず。

 代替品の取り扱いや住宅関連の取り込みなどで、CPIに比べてPCEデフレータは低く出ることが多いため、予想通りの数字ではPCEの2%はまだ遠いという印象です(1月分は前年比+1.7%、同コア+1.5%、予想値はまだ出ていません)。
 
 今のところ金利市場などでの織り込みでは
米国の3月の利上げはほぼ確定的。年内は計3回(3月、6月、9月か12月どちらか)という見通しが大勢。33%程度が年4回(3月、6月、9月、12月)といった状況。パウエルFRB議長の議会証言などで、それまで25%程度だった4回の織り込みが少し上昇してきたところです。
 予想前後だと、年3回の見通しが大勢という状況に大きな変化は望みにくいところ。

 予想を超えてCPIが上昇を見せると、年4回の見通しが高まり、ドル買いにつながる可能性があります。

 なお、翌14日には生産者物価指数(PPI)が発表されます。こちらは前年比+2.8%(1月分は+2.7%)、同コア+2.6%(1月分+2.2%)と
1月から上昇見込み。

 平均時給の上昇などで生産コスト上昇が目立っているようだと、消費者物価への影響も出てきますので、こちらも併せて注目したいところ。CPI,PPIがともに強めに出てくると、ドル買いに対する安心感が広がってきます。

 PPIと同時刻に米小売売上高も発表されます。1月の小売売上高は予想に反し5か月ぶりの減少を記録しました。建築・園芸資材の売り上げが落ち込んだほか、月毎の変動の激しい自動車の落ち込みも目立ちました。

 月のブレのそれなりにある指標ですので、景気鈍化懸念にすぐに結びつくわけではありませんが、今回の数字が少し気になるところ。

 予想は前月比+0.3%(1月分は-0.3%)、自動車を除くコアが+0.3%(1月分は0.0%)。予想通りの回復を見せると、こちらもドル買い材料です。

minkabu PRESS編集部 山岡和雅

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