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とれんど捕物帳 ドル円、来週も下値警戒か! 

配信日時
2018年1月20日(土)09:00:00
掲載日時
2018年1月20日(土)09:10:00

 今週の終盤になって動きに一服感も出ていたが、今週もドル売り優勢の展開は続いている。19日の米暫定予算の期限切れを材料にドルは売りが続いていたようだ。米暫定予算に関して現時点ではまだ何も成立していない。下院は2月16日までのつなぎ予算を通過させているが、問題は上院だ。市場としては米政府機関閉鎖回避を切望するところではあるが今回、何らかの決着がはかられたとしても、2月にはまた期限が到来することは意識しておきたい。さすがに毎月の定例イベントになるのだけは勘弁してほしいところではある。

 そのほか、年初からの円高自体の動きは巻き戻されていた。ドル円は上値が重かったが、ユーロ円やポンド円といったクロス円は買い戻されている。日銀の超長期ゾーンのオペ減額をきっかけに円高が強まった格好だが、日銀が出口戦略に動き始めたと考えている向きは少ないであろう。直近の全国消費者物価指数(CPI)からは考えづらい。

 昨年末に示した見通しでも似たような話を述べたが、今年も景気拡大が期待される中、世界的な低インフレ是正も期待される。そのれに伴って各国中銀の出口戦略への本格転換も同時に進行するであろう。出口戦略という点ではFRBが最も先行しているが、その分余地も小さい。ECBも今月から資産購入額を縮小するなど一足先に出口戦略に舵を切っている。日銀が最も遅れている格好となっているが、その分、日銀の出口戦略は今年の隠れたテーマとも言える。

 ただ、来週は日銀決定会合も予定されているが、日銀は否定し続けるであろう。しかし、FRBやECBなど各国中銀に比べて出口戦略に遅れをとっている分、市場の思惑も高まり易い。特に4月のデータ以降、CPIや賃金が上昇の兆しを見せ始めれば、市場は敏感に感じ始めるものと推測している。昨年のECBとユーロの関係のように。市場は思惑で動く生き物だ。

 さて来週だが、イベントとしてはECB理事会が最大の注目となろう。今月から資産購入のペースを月300億ユーロに縮小して量的緩和拡大を続けている。9月まで実施の予定。市場ではガイダンスに変化があるのではとの憶測が流れユーロ買いが強まっているが、恐らくガイダンスに関して変更はないものと見ている。

 注目はドラギ総裁の会見ということになろう。ユーロの上げに過熱感も出ているが、もし、現在のユーロ高をけん制するような発言があれば、敏感に反応する可能性もあると見ている。今週もECB理事から同様の発言が相次いで出ていた。ただ、ユーロ高が調整されたとしても一時的とは思われる。本格的に下値を探りに行くことまではないと見ている。

 そのほか、個人的には株式市場の動向を警戒したい。特に足元のドル円は米国債利回りよりも敏感になっている節も見られる。特に米株の動きであろう。ダウ平均は昨年末から上昇軌道を加速させている。バブルとの指摘もちらほら出てきているようだが、現時点でそこまでは判別しにくい。

 ただ、かなり高値警戒感が高まっていることは間違いはなさそうだ。小休止し息を整えなければ更に上には行けない。米決算はそれなりのものが出てくるものと思われるが、既に市場は十分織り込んでいる。米企業決算については、今年の減税の効果をどの程度想定しているのか、更にそれを自社株買いや配当で株主に還元する姿勢を見せるのかも注目したい。

 来週のドル円だが、急ピッチな下げを見せていることからショートカバーも期待したいところではある。しかし、その場合でも戻りは限定的であろう。ECB理事会を経てユーロ高に短期的な調整が入り、ドル高の流れが出る可能性がある一方、何らかのきっかけで株式市場に調整が入れば円高が復活する可能性もある。

 来週も下値模索というシナリオを想定する。110円を割り込めば下げが加速する可能性も考慮し、下値は108円台も警戒したい。想定レンジは108.50~111.50円を想定。スタンスは弱気とする。

◆ドル円(USD/JPY) 
中期 下げトレンド継続
短期 ↓↓↓(↓↓)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 上げトレンド継続
短期 →(→)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 上げトレンド継続
短期 ↑(↑↑↑)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 上げトレンド継続
短期 →(→)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 上げトレンド継続
短期 ↑↑(↑↑)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 上げトレンド継続
短期 ↑↑↑(↑↑↑)

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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