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今週のまとめ7日10日から7月14日の週

配信日時
2017年7月15日(土)07:50:00
掲載日時
2017年7月15日(土)08:00:00

 10日からの週は、週央のイエレンFRB議長の議会証言に注目が集まった。週前半は、前週末に発表された米雇用統計で雇用者数の伸びが予想を上回ったことを背景としたドル買いが優勢だった。ドル円は114円台半ばを試したが、上抜けには至らず値動きは一服。イエレンFRB議長証言では事前のテキストで今後の利上げペースや物価動向の判断について従来よりは慎重な姿勢が示されており、ドル売りに転じた。ドル円は一時113円割れ。その他の米金融当局者発言は、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁がタカ派的、ブレーナード理事はハト派的とまちまち。金曜日発表の米小売売上高は予想外の2ケ月連続のマイナス、消費者物価も伸び悩みと年内利上げには黄色信号が点灯。ドル円は112円台に再び急落。

 円相場の材料は、週前半には日銀の指値オペへの思惑が円安材料だったのに対し、週央からはトランプ政権のロシアゲート疑惑関連の報道が円高材料となるなど錯綜した。ポンドはブロードベント英中銀副総裁発言をめぐり振幅。当初は市場がタカ派姿勢を期待してポンド買いを進めたが、同総裁は金融政策への言及を避けた。その後、新聞で利上げに慎重な姿勢が示されるとポンド売りに。ただ、ポンド相場はその後、対ユーロでの買い圧力やドル安圧力で買い優勢になった。ECB理事会を来週20日に控えたユーロ相場は調整売りに押され気味。豪ドルやカナダドルは堅調。豪ドルは、原油や鉄鋼石など商品市況の堅調な動きを受けて買いが優勢。カナダドルは、カナダ中銀が利上げを実施するとともに声明での成長見通し引き上げが今後の追加利上げ観測を広げている。市場の大きなテーマは引き続き、各国の金融政策のタカ派度合いの差異だといえそうだ。


(10日)
 東京市場は、円安の流れが継続。先週末に発表された米雇用統計の好結果を受けて急伸したドル円は113円台後半に落ち着いて週末を迎えていた。週明けの東京市場では114円台前半へと再び上昇。ユーロ円は130円台にしっかりと乗せている。株高を受けたリスク選好の動きも加わり、ドル円・クロス円での円安進行を下支えしている。

 ロンドン市場は、円安水準での揉み合い。この日はロンドン・米国市場ともに、相場の手掛かりとなるような主要な経済統計の発表に欠けている。週半ばのイエレン米FRB議長半期議会証言や、週末にかけての米小売売上高、消費者物価指数などの発表を控えて模様眺めムード。ドル円は114円台前半での取引。欧州通貨ではポンドの上値が重い。序盤に147.45近辺まで買われたポンド円は、その後は146.80近辺まで反落。また、ユーロスイスが上昇、1.10台に乗せた。金利相場が背景となっているもよう。

 NY市場は、イベントを控えて小動き。ドル円は114円台前半での狭い範囲での振幅が続いた。ユーロドルは1.13台に下落してNY時間に入ってきたが、1.14ちょうど付近に下げ渋り。米国債利回りが下げており、ドル買い圧力は一服。今週はイエレンFRB議長の議会証言や、米消費者物価(CPI)などの重要指標の発表など、イベントリスクも控えていることから、その中味を見極めたいといった雰囲気。賃金上昇の鈍さについては、求人件数が過去最高となるなかで、潜在的な労働人口の労働市場への復帰が続いていることが背景との見方があった。
 
(11日)
 東京市場は、ドル高・円安の動きが優勢。ドル円は114円台前半での取引が続くなかで、東京午後には米債利回りの上昇、日経平均の上げ幅拡大などで114.46近辺まで高値を伸ばした。債券市場では日銀の指値オペへの思惑が広がったことも円売りの背景と指摘されている。サンフランシスコ連銀総裁は、年内の利上げとバランスシート縮小に前向きの姿勢を示した。ユーロドルは1.14ちょうど近辺から1.1385近辺へと小安い。

 ロンドン市場では、ポンド買いが先行。この日行われるブロードベント英中銀副総裁の講演を控えて、市場では早期利上げへの思惑が広がっていることが背景。ポンドドルは1.28台後半から1.29台前半へ、ポンド円は147円台前半から後半へと上昇。S&Pは英中銀の利上げは2019年央まで見込まれず、など慎重な見方もポンドは反応薄。ドル円は114円台前半での揉み合い。ユーロ円は130円台前半での強保ち合いと値動きは限定的。

 NY市場では、ドル円が113円台に下落。トランプ大統領の長男のメール公開とブレイナード理事の発言がドル売りを強めている。ドル円は114円台前半から一気に113円台へ下落。ユーロドルは1.14台後半まで一時上昇。米トランプ政権への不信感が広がったほか、インフレ動向への不透明感もドル相場への重石となっていた。一方、ポンドは軟調。タカ派発言が期待されていたブロードベント英中銀副総裁は、金融政策について言及せず、事前のポンド買いは売り戻された。

(12日)
 東京市場では、ドル円が軟調。トランプ大統領の長男とロシア弁護士との仲介を行った人物とのメール公開を受けたロシア疑惑の再燃と、ブレイナード理事のインフレ鈍化に注目した利上げに消極的な発言を受けたドル売りの流れが東京市場でも継続。日経平均の下落とともにドル円は113.30台まで下落。ユーロドルは1.1480台まで上昇、ドル全面安に。FRB議長議会証言を控えた調整圧力もあったもよう。

 ロンドン市場は、円高圧力が残る状況。円高の背景にはロシアゲート疑惑に関連してトランプ政権への不透明感が広がったことがあった。ドル円は113円台半ばが重く、113円台前半での揉み合いが中心。クロス円は序盤に安値を広げた。ユーロ円は129.72レベルまで下押し。ポンド円は一時145.28近辺まで下落。ブロードベント英中銀副総裁は英紙で、利上げの準備ができていない、と述べたことがポンド売りを誘った。イエレンFRB議長議会証言とともに、カナダ中銀金融政策発表をひかえて、カナダドルも調整に押され気味。

 NY市場では、イエレン証言を受けてドル円は一時112円台に下落。事前テキストの公表で、議長がインフレを注意深く見て行く姿勢を示したことや、緩やかな利上げを強調したことから、市場も敏感に反応。しかし、インフレ鈍化は一時的要因との見方は変えておらず、利上げの方向性やバランスシート縮小の年内早期開始にも言及していた。ドル円は112円台をつけたあとは米株が堅調な動きを示したことで113円台へと買い戻された。ユーロドルは利益確定売りに押されており、ドル売り圧力は限定的。カナダドルが急伸。カナダ中銀が7年ぶりに利上げを実施。成長見通しの上方修正と、インフレ鈍化は一時的要因としたことが市場での追加利上げ期待を高めた。 

(13日)
 東京市場は、ドル安・円高が継続。イエレンFRB議長の議会証言の影響が続いている。ドル円は朝方に113台半ばまで買い戻されたが、その後は米債利回り低下などで112.86近辺と前日NY市場での議会証言後の安値を更新。ユーロドルは1.14台前半でジリ高。米金利先物市場での米年内利上げ確率は6割から5割程度へと低下。ドルの重石となっていた。

 ロンドン市場は、序盤に欧州通貨高の動き。ポンド買いが目立った。東京早朝に報じられたマカファティ英政策委員が8月に利上げ投票へとの報道が蒸し返された。ポンドドルは1.29割れから1.2950超えまで上昇。その後、英中銀調査で国内銀行が景気警戒感から家計向け融資を抑制する見込みとしたことでポンド売りが入ったが、下げは限定的。ユーロドルは1.14台をめぐって上下動。NY時間に向けて1.14台回復とやや買い優勢。ドル円は113円を挟んだレンジ取引。112円台では買い意欲も。

 NY市場では、ドル円が買い戻されたが上値は重い。ロンドン時間に112.85レベルまで軟化したあとは113円台を回復。ただ、上値は113.40近辺の10日線の水準までに限定された。ユーロドルは1.13台へと再び軟化したが、下値は1.1380近辺で支えられている。イエレンFRB議長の議会証言は前日から目立った変化はみられず。ユーロ相場にとっては来週のECB理事会での出口戦略に向けたアナウンスへの期待が広がっている。イエレン証言を終えて、あすの米消費者物価指数待ちに。

(14日)
 東京市場では、ドル円が一時113円台後半に上昇。前日のイエレンFRB議長の2日目の議会証言では新味なく材料視されず。112円台では買い意欲が確認されており、いったんドル買い・円売り方向に戻した格好。三連休を控えたゴトウ日で実需筋の円売りも入った。ただ、NY時間の米消費者物価指数や小売売上高の発表を控えて上値追いには慎重。ユーロドルは一時1.14台割れも、すぐに戻している。ポンドドルは1.29台半ばでの揉み合い。

 ロンドン市場では、ややドル売り優勢。米債利回りが小幅低下する動きを反映。ただ、米小売売上高、消費者物価といった重要指標の発表を控えて値動きは限定的。ドル円は113円台前半へと反落。欧州通貨はポンドドルが1.26台後半、ユーロドルが1.14台前半で小高い。豪ドル/ドルも0.77台後半で底堅く推移。スイスフランは対ユーロで昨年6月以来の安値水準に。

 NY市場は朝方発表になった米消費者物価(CPI)や小売売上高が弱い内容となったことでドル売りが強まっている。ドル円も売りが強まり、一時112.25付近まで下落し、21日線を下回っる場面も見られた。ただ、その後は112円台を維持し、21日線付近まで買戻されている。米株や原油が上昇、また、米国債利回りも下げ幅を縮小したことから、ドル円もサポートされた模様。

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