きょうのメインイベントは米FOMCの結果発表。0.25%の利上げが市場のコンセンサスとなっている。今回は声明に加えて、四半期ごとの経済予測発表とイエレン議長の会見も実施される。市場では経済予測でのドットプロット(金利予想の分布図)に関心が集まっている。従来の年内3回利上げ見通しから4回へと引き上げられるかどうかが注目されている。4回となればドル買いの反応がみられそうだ。
また、今回からはマクロ経済見通しにその確実度を表すファンチャート(扇型チャート)が追加されることになっている。市場とのコミュニケーションがより詳しくなるのか、かえって様々な解釈を生んでしまうのか、その反応には注意しておきたい。
イエレン議長の会見での発言内容にも気を遣いそうだ。6月までの一段の利上げ可能性が示唆されればドル買いに、慎重にデータ次第との姿勢を示せばいったんドル売りとなるイメージ。
また、FOMC発表に先立って、米小売売上高(2月)、米消費者物価指数(2月)、NY連銀製造業景気指数(3月)、米企業在庫(1月)などの米経済統計が発表される。小売売上高は前月比プラスが維持される見込みだが、伸び率は鈍る予想。一方、消費者物価指数は前年比+2.7%と前回の+2.5%からさらに上昇が加速する見込みになっている。米FOMCを控えてドル買いに反応するのかどうかが注目される。
また、原油動向が神経質になっており、きょうの米EIA週間石油在庫統計も注目されそうだ。昨日はサウジアラビアが増産していたとの報道に下落したあと、きょうの時間外取引ではAPI在庫統計の減少で買い戻しとなっていた。カナダドル相場にとっては注目のイベントに。
みんかぶ「KlugFX」 松木秀明