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とれんど捕物帳 自律反発も期待したいが、来週は中国勢が戻ってくる

配信日時
2016年2月13日(土)09:10:00
掲載日時
2016年2月13日(土)09:20:00

【自律反発も期待したいが、来週は中国勢が戻ってくる】

 週末にはようやく一服したものの、今週も市場の混乱が続いている。銀行の信用不安なども浮上しており、きな臭さが強まっている。
 今週の最注目イベントであったイエレンFRB議長の議会証言が上下院と2日間に渡って行われたが、かなり素直に述べていた印象だ。「ドル高は予想されたが、その度合いは想定外だった。金融市場の動向がどのように経済に影響するか再評価。原油の下落は想定外」などと述べている。
 そして、個人的には驚きだったのが中国に直接言及していたこと。「中国の経済見通しや為替政策をめぐる不透明感により世界の成長に対する懸念が増幅され、原油など商品の直近の価格下落につながった」と指摘している。
 予想通り慎重姿勢は滲ませたものの、さすがに利上げの旗は降ろしてはいない。ここで降ろすことになると、昨年末に実施した利上げが間違いだったと認めることになる。よほどでない限りそれはないだろう。また、週末に発表になっていた米小売売上高の底堅さからすれば、いまのところはその必要もない。
 ただ、今週の議長の証言からすれば、3月利上げの可能性はほぼ無くなったものと見られる。3月FOMCは市場の混乱、海外情勢の米経済への影響など、事態を検証する会合になるのではと思われる。
 市場は利下げの可能性を織り込む動きまで見られていたが、現時点ではそれは行き過ぎと思われる。
 個人的な見解として、現時点での次の利上げ確率は3月が10%、6月以降を90%と、3月の確率を前回(25%)から更に引き下げたい。

 ドル円は瞬間的ではあるが、110円台を一時付けている。心理的節目で強いサポートとして意識された115円を割り込んだことで、一気に投げが出たようだ。ファンド勢の円ロングも加わった格好だろう。
 円安が最大の拠りどころだった日本株も見切り売りが強まり、週末の日経平均は1万5千円を割り込んでいる。この動きに日本の当局も慌てたようだ。
 市場では日本政府の介入を警戒する声も出ている。ただ、急激に下落したとは言え、ドル円はまだ3桁だ。現水準での介入は海外の目を考えてもあまりスマートとは言い難いだろう。ただ、最近は何をするかわからないので、来週以降も注意は必要と思われる。
 先週も言及したが、アベノミクスの最大の原動力はドル高で、日銀はあくまでその流れに乗っただけと考えている。ドル高の流れが巻き戻されるようであれば、日本単独ではなかなか対処は難しいであろう。

 さて来週だが、週末にはリスク回避も一服していた。さすがにやり過ぎとの印象は否めない。リバウンドを期待したいところであるが、材料はあくまで過熱感だけであり、自律反発の域は出ないであろう。
 週末の動きで、一部からはセリングクライマックスを指摘する声も早速出ていたようだが、あまり楽観視しないほうが良いと思われる。
 OPECの協調減産でも決まれば、よいきっかけとなるのかもしれないが、こちらもまだまだ未知数だ。

 イベントはけっこう盛りだくさんで、マイナス成長が予想されている日本GDP速報値や、FOMC議事録などがある。
 ただ、最大のイベントリスクは中国勢が春節のから戻ってくることだろう。何も無いことが最大の好材料だったのだが、来週は貿易収支など中国の指標もいくつか予定されている。今週の市場の動きを受けて、中国市場がどう反応するか要警戒ではある。

 想定レンジだが、ドル円は自律反発も期待したいが、あくまで自律反発の域は抜けないと見ている。ちょうど2月に入ってからの急落のフィボナッチ38.2%戻しの水準が115.00付近にきており、この水準の上値抵抗は強まっているであろう。下値サポートは今週の安値付近の111.00を想定。レンジとしては111.00~115.00と、申し訳ないが少し広めに想定したい。

 一方、ユーロドルは利益確定売りも出そうだが、200日線の1.1050水準は強いサポートとなっているものと見る。想定レンジは先週と変わらずだが、1.1050~1.1350を想定したい。

(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)

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筆者の都合により、来週の配信はお休みします。次回は2月27日(土)の午前を予定しております。ご了承ください。
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()は前週
◆ドル円(USD/JPY) 
中期 中立から下へトレンド変化
短期 ↓↓↓(↓)

◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 上から中立へトレンド変化
短期 ↓(↑↑↑)

◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 下げトレンド継続
短期 →(→)

◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 中立継続
短期 ↓↓(→)

◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 上げトレンド継続
短期 ↑↑(↑↑)

◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↑↑(↑↑)

【概要】
幾つかのシグナルを合成し、各通貨ペアの中期と短期のトレンドを示しています。中期は先週末からのトレンドの変化を言葉で説明。短期は矢印でトレンドを表記、矢印の本数は強さを示します。強ければ最大3本の矢印が表示されます。

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